三菱は2017年11月30日、フィリピン共和国において、フィリピン国家警察(PNP)の車両に三菱の中型SUV「パジェロスポーツ」(現地名「モンテロスポーツ」)40台が採択されたことを発表した。また11月29日にはPNP本部で記念式典が行われた。
日本政府はフィリピンに対し、経済・社会の発展を支援する無償資金協力として「経済社会開発計画」を実施している。その計画の中で決定されたのが、テロの防止と安全関連機器の整備を目的とした警察車両の寄贈だった。
そして今回、寄贈する警察車両として採択されたのが、パジェロスポーツだ。日本政府の支援基金を運営する一般財団法人日本国際協力システムが、双日株式会社(双日)を通じて、車両を購入・寄贈した。
記念式典には、羽田浩二駐フィリピン大使、PNPのロナルド・デラロサ長官らが出席した。
ーー三菱の現地生産・販売会社であるミツビシ・モーターズ・フィリピンズ・コーポレーション(MMPC)の押切武津洋社長兼CEOは
「フィリピンで事業を営む自動車会社として、MMPCは同国における公共の安全向上とともに、経済社会の発展に貢献したいと考えております。このような重要なプロジェクトに、モンテロスポーツが選ばれたことを誇りに思います。MMPCは同車が運転性能、安全性、耐久性に優れており、PNPの要求を満たすものであることを保証します」と述べた。
経済社会開発計画では、合計87台のパジェロスポーツがフィリピンに対して警察車両として寄贈される予定で、まず40台がPNPに納入された。この40台は、11月10日から14日にかけてフィリピンで開催された、ASEANサミットの警備にも使用された。残りの47台は2017年末までに、フィリピン各地の警察に納入される。