■ボディ&シャシー
今回の改良ではボディ、シャシーにも手を加え、車体各部の剛性の向上や静粛性の向上が図られている。サスペンション取付部の部分剛性を向上させ、ステアリングホイールやサスペンションからの入力を正確にボディに伝えることで、操舵感と操舵に対する応答性、ステアリングの正確性も向上した。
フロントサスペンションはストラットのロッド径を32mmφから35mmφに大径化し、横剛性を高めた。また新設計されたフロント・サブフレームを採用、スプリングレートやダンパーの減衰力を再チューニングした。
リヤはダンパーのシリンダー径をサイズアップ。スプリングレート、スタビライザー径のアップ、ダンパー減衰力を高めている。またサブフレームにも補強材を追加し横剛性を向上。これらにより、た乗り心地を欧州プレミアムSUVクラスに対抗できるレベルまで高めているという。
PHEVのブレーキは、従来はヨーロッパ仕様に採用されていたフロント2ピストン・キャリパーを今回から日本仕様にも採用。さらにマスターシリンダー径も大径化し、剛性感を向上させている。
■パワートレーン
PHEVは、プラグインハイブリッドEV制御の改良やエンジンのフリクション低減により、ハイブリッド燃料消費率(JC08モード)を1.6km/L向上させ、20.2km/Lに向上、モーター効率向上により充電電力使用時走行距離(JC08モード)を0.6km向上させ、60.8kmとしている(「G Premium Package」のハイブリッド燃料消費率は20.0km/L、充電電力使用時走行距離は60.2km)
動力性能は、プラグインハイブリッド制御やモーター制御を見直し、市街地における発進時や走行時の加速性能やレスポンスを向上。4WD統合制御システム「S-AWC」も改良され、LOCKモード時のスリップ抑制制御を見直しトラクション性能を7%アップ。また、ボディ剛性の向上に合わせ前後駆動力配分制御やAYC制御再チューニングしている。
ガソリン車は新世代CVTを採用し、エンジン制御とCVT制御の協調制御を強め、JC08モード燃費を2WD車で16.0km/Lと0.8km/L向上。4WD車は0.2km/L向上させ14.6km/Lとし、クラストップレベル燃費を実現している。
■装備
衝突被害軽減ブレーキ、60㎞/h以上で作動する車線逸脱警報システム、レーダークルーズコントロール(ACC)などe-Assistに加え、ペダルの踏み間違いによる「誤発進抑制機能(前進・後退時)」をメーカーオプション設定(「M」を除く全車)した。
またクルマを真上から見ているかのような映像により、周囲の状況を知ることで、駐車等の運転を補助する「マルチアラウンドモニター(バードアイビュー機能付)」を標準装備(「M」を除く全車)。
PHEVは、駆動用バッテリーの電力を車載コンセントから最大1500Wまで出力でき、外出先や非常時に家電製品が使用可能な、100V・AC電源(1500W)を最上級グレード「G Premium Package」に標準装備している(その他のグレードはメーカーオプション)。
Auto Proveでは、アウトランダー/アウトランダーPHEVの試乗レポートも後日掲載予定。