三菱 2017年3月度と2016年度の生産・販売・輸出実績を発表

三菱は、2017年3月度および2016年度の生産・販売・輸出実績を発表した。それによると、ほぼすべての面で前年を下回る厳しい結果となっているが、3月単月の実績は前年に近い数字を記録。これは回復傾向と読み取れるのだろうか。

2017年3月度および2016年度の生産・販売・輸出実績

■3月度実績
まず3月度の各実績から。生産では、総生産合計で3カ月連続の前年比減。国内生産は6万2998台で12カ月連続の前年比減となった一方、海外生産は前月に続いて5カ月連続で前年実績を越えた。主要生産地のアジアでは中国が1万1192台(前年比514.6%)、タイが3万4795台(同88.9%)で、アジアのトータルで前年比111.3%の5万6647台となった。

先ごろ、インドネシアで新工場が完成したこの工場は、年間16万台の生産能力を有しており、「パジェロスポーツ」の生産が開始され、今後、小型商用車の「コルトL300」や新型MPVの生産も予定されている。これにより三菱は、海外生産およびアセアン地域での販売拡大を狙っている。

■国内販売
国内販売では、登録車が6134台(前年比95.6%)、軽自動車が9050台(同93.2%)。合計は1万5184台となり、4カ月連続で前年割れ。ただし、この数字は2月度の実績の約2倍となり、加えて前年比でのマイナスも減っている。たったひと月の数字だが、期待を込めて明るい材料とみなしたい。

主な車種の販売台数は、RVRが480台(前年比289.2%)、アウトランダーが656台(同110.3%)、デリカD:5が2091台(同103.1%)で前年実績を超えた。一方で、アウトランダーPHEVが846台(同88.6%)、パジェロが170台(同78.7%)、ミラージュが640台(同94.3%)、eKワゴン・eKカスタムが4931台(同99.7%)、eKスペースが2287台(同81.2%)、デリカD:2が1080台(同68.5%)で前年比減となった。

国内販売の核となるアウトランダーシリーズの販売台数にもうひと伸び欲しいところだが、デリカD:5が前年比でプラスとなったことや、軽自動車の主力となるeKワゴン・eKカスタムが前年同等となったことは光明だ。

■輸出実績
輸出出荷は、2016年4月以来12カ月連続で前年比減。主な市場ではアジアが1252台(前年比31.0%)、欧州も1万859台(同76.4%)と減少。北米は6984台(同101.0%)で微増となった。

2016年度(2016年4月から2017年3月)では、国内生産が2012年度以来、4年ぶりに前年比減。海外生産は2013年度以来、4年連続前年比減。総生産では2015年度以来、2年連続前年比減となった。

国内販売は、2014年度以来、3年連続前年比減。燃費不正問題が明るみになっただけに国内市場は厳しい反応を示し、ほとんどの車種で前年比減の販売台数となっている。

輸出出荷では2014年度以来、3年連続前年比減。主な市場では北米で前年比プラスとなったが、アジアや欧州はマイナスとなった。

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