マツダ ロードスターがマイナーチェンジ デフが変わって意のままに

マツダは2023年10月5日、コンパクトサイズの2座席スポーツカー「ロードスター(ソフトトップモデル)」、「ロードスター RF 」をマイナーチェンジし予約受注を開始した。発売は2024年1月中旬が予定されている。

【ロードスター試乗記】ドライビングマニアを刺激する新たな武器「逆1.5Way LSD」を搭載

ロードスター RS

今回のマイナーチェンジでダイナミック性能関連では、MTモデルのリヤデファレンシャルに「アシンメトリックLSD」を採用している(「S」を除く)。これはカム機構を持つ機械式のLSDで、加減速時に差動効果を生み出す2WAYタイプだが、カム山は加速側、減速側で角度が異なり、加速側は角度が小さく、減速側は角度を大きくした非対称とした、いわゆる1.5WAYタイプとなっている。これによりブレーキングしながらコーナーに進入する場合でも後輪を安定させる効果を発揮する。

またMTモデルのみの装備としてDSC-TRACKスイッチを追加している。これはサーキット走行などを前提に、コーナリング時のDSC(ダイナミックスタビリティコントロール)の介入を抑え、スピン状態になるような場合にのみDSCが介入するモードとなっている。

ステアリング系は、ギヤ部のフリクションを低減させ、オリジナルのモーター制御を採用することで、自然ですっきりとした操舵フィールに改善されている。

またSKYACTIV 1.5Gは、ハイオクタンガソリンのオクタン価により精緻にマッチさせた進角とすることでパワーは4psほどアップしている。これにより吹け上がりレスポンスも向上している。

装備類もアップデート

新たな安全法規に合わせてスマート・ブレーキ・サポートを追加。これは後退時左右接近物検知機能(SBS-RC)で、約15km/h以下で後退中にクルマの左右や後方に接近してきた車両を検知し、衝突を回避できないと判断したとき、ブレーキ制御を支援することで衝突時の被害の軽減を図ることができる。

運転支援システムでは、マツダ・レーダークルーズ・コントロール(MRCC)を装備。フロント・グリルに設置したミリ波レーダーにより前走車を追従、一定速でのクルージングが可能になっている。

ロードスター RF VS

さらに、マツダコネクトを最新版にアップデートし、インフォテイメントは、8.8インチのセンターディスプレイにサイズアップ。スマートフォン・アプリを通じて車両の状態が確認できたり、万が一の事故の際には自動で救急車を手配するコネクティッドサービスも採用している。

これらのMRCC、インフォテイメントの機能追加は、電子プラットフォームを最新タイプに更新することで実現している。

上級グレードはセンターコンソール部がレザー巻き付け仕上げになり、インテリアの質感を高めている。エクステリアデザインでは、ボディ形状はそのままに、前後のライト類を変更。ヘッドライト部の全体は従来どおりだが、内蔵されるデイタイムランニングライト、ウインカーをLED化している。またリヤのライトの形状もそのままだが、LED化することで新しい見え方になってる。

ホイールは、16インチ、17インチともに軽やかさと機能美を表現した新たなデザインを採用。ボディカラーは、エアログレーメタリックを追加し、全7色をラインアップしている。

新色のエアログレーメタリック

グレード展開では、ロードスター ソフトトップは、従来の「990S」、「BROWN TOP」という2機種の特別仕様車、「S Leather Package White Selection」という最上級グレードの合計3機種は廃止され、新グレードとして「S Leather Package V Selection」が最上級グレードとして設定されている。

ロードスター S Leather Package V Selection

またロードスター RFでは、「VS White Selection」、「VS Terracotta Selection」が廃止され、「S」、「VS」、「RS」というシンプルな構成に変更されている。

価格

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