マツダ 独自の塗装技術「匠塗 TAKUMINURI」による新色を開発

マツダは2022年6月10日、独自の塗装技術「匠塗(TAKUMINURI:タクミヌリ)」による特別塗装色「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」を開発したと発表した。この新色は、今夏ヨーロッパから順次導入する新型「マツダCX-60」をはじめとして、ラージ商品群を中心に順次採用していく予定としている。

なお、「匠塗(TAKUMINURI:タクミヌリ)」という名称は、熟練職人が手塗りしたような精緻で高品質な塗装を、量産ラインで実現するマツダの塗装技術を意味している。

マツダはボディカラーもデザインの一部、という考えに従い、デザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」という手法を生かすために繊細な面構成を際立たせるカラー開発に力を入れているが、今回導入する「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」は、魂動デザインのテーマでもある「日本の美」、「引き算の美学」を際立たせるために、雑味のないピュアな白さと、粒子のきめが細かく、面による陰影表現を際立たせる金属質感を両立したカラーとしている。

「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」は、匠塗を進化させることで、優れた表現性を持つカラーを、クリア層、反射層、カラー層(発色層)の三層のみで量産化している。
カラー層(発色層)には、新開発の白色顔料で絹のようなきめ細かな白さを表現。従来、白系色は下地が透けやすく、他の色より塗膜が厚くなる傾向にあったが、新開発の顔料の採用により、塗膜の厚さを従来比で約30%削減し、省資源化や生産工程でのCO2排出削減に貢献している。

反射層には、極薄の高輝度アルミフレークを含んだ塗料を、均一な厚みになるように精密に塗装した後、乾燥過程で体積を大幅に収縮させる手法を採用。一般的な反射層の約15分の1である約0.5ミクロンにまで極薄化した塗膜の中に、職人が手塗りしたかのような、アルミフレークが一定間隔で平滑に並んだ状態を形成し、光の当たる面全体が強く輝くリアルな金属質感を表現。アルミフレークひとつひとつを均一に分散しながら、アルミフレークの角度をボディ曲面に並行に沿わせることで、明度の高い白であっても艶やかさと光が当たった時の陰影感を生み出している。

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