みなさん、こんにちわ。モータージャーナリストでFMヨコハマ「ザ・モーターウィークリー」DJの高橋アキラです。
オートプルーブの「雑誌に載らない話」は政治・経済、企業経営に関する話題が多く掲載されていますが、タカハシのスタッフ通信もある意味雑誌には載りません。というわけで、今回、韓国ソウルモーターショーとそれに伴う紀行を「雑誌に載らない話」でお伝えします。

韓国・金浦空港上空。この靄っている感じは黄砂です。春先の現象はお隣も同じなんですね。

空港からはHyundai手配のバスで移動。韓国は現代自動車とKIAで8割のシェアを占めるほど独占的で、KIAはHyundaiグループなので、1社独占とも言える状況です。
今回のツアーはHyundai の過去と現在、未来を見たり体験できたりするものでした。

で、このバスはFCEV。「ユニバース」というモデルで世界を席巻している大型観光バス。ディーゼルモデルもありますが、FCEVにも力を入れている。韓国国内でFCEVは商用含め4万台も走行しています。

これ、泊まったホテルの部屋からの写真。16階に泊まったのですが、低層階に見えるでしょ?韓国は高層ビルだらけ。60階あたりが平均的な高さだそう。しかも屋上はヘリポートにもなっているビルが多く、EVTOLの実用化を加速させますよね。

最初に尋ねたのはHyundaiのモータースタジオという博物館ですかね。ここは新車の発表会にも使われたりしているので、利便性の高い建物。この写真は入り口のホール部で、新型車がズラリと並んで展示されてます。ここでは見学ツアーが常設されているのでそれに参加しました。

しょっぱなは、鉄鉱石。Hyundaiはクルマを作るだけでなく、鉄鋼の分野でも大きな企業で、鉄鉱石の発掘から加工、そして鉄板を作っています。

組み立てロボットのデモンストレーション。シートの取り付け、フロントシールドの取り付けをロボットが行なうのがわかります。実際に動きますから。並んで溶接ロボットも設置されてます。

これ、エアバッグです。展示がおもろい。まぁ、このコーナーは安全についてのセクションです。

衝突実験車両や人形の展示で、試験の様子を動画で投影。でもARのようにリアルに感じる演出でした。

これはクルマの近未来ですかね。近い将来自動運転も実用化され、街を走るとこんなことができるといった内容の動画を見学。

ここらへんからHyundaiの未来になってきます。イメージの世界観なので、具体的に何がどうなるという演出ではなく、抽象的な表現で未来を見せています。
このぶら下がった棒は、人を検知すると自動で避ける動きをします。色も自在に変わります。人にはぶつからずに揺れ動いていて楽しい。

これも人の気配を感知すると如意棒のように伸び縮みします。それが波のようにうねりを表現していたりして、抽象的なアーティスティックな表現です。

これはすごかった。遊園地のアトラクションを超えると思った展示。3Dの大画面にさまざまなシーンが映し出され、その映像とリンクして、揺れたり、振動したり、霧の中を空を飛んだり、水飛沫を浴びたりと。モビリティの可能性の広さを演出しているアトラクションでした。

ここはモータースポーツのヘリテージゾーンです。WRCにティエリー・ヌービルと参戦したマシンがイメージ展示されています。
ざっと、こんな感じでソウルのコヤン=Goyang(高陽市)という場所にあります。こうした企業博物館はポルシェもメルセデスもBMWも持っています。半日は十分に楽しめますし、子供も楽しめる場所です。企業の自慢になっていないのがいいですね。提案型というのか、展示物が過去の優れた車両だけでなく、未来志向なのが特徴だと感じるmotor studioでした。