ホンダは2022年12月12日、HRC(ホンダレーシング)の2023年のモータースポーツ活動計画を発表した。
青山真二執行役専務 は、ホンダのモータースポーツにおけるDNAについて説明すると同時に、モータースポーツにおいてもカーボンニュートラルを実現という課題を語り、2輪を皮切りに実際のレースへの電動車両の投入も検討しているという。
また、2022年から発足したHRC(ホンダレーシング)は、より強いレースブランドを目指して従来の2輪レースの世界はもちろん、4輪レースも積極的に取り組むことを改めて強調した。その一例として4輪で参加型モータースポーツ向けのベース車両の供給を検討しているという。
2022年は、パワーユニット(PU)サプライヤーとしてF1世界選手権にレッドブル・グループからの要請のもと、ホンダが開発したパワーユニットで参戦した。
レッドブル・グループ傘下のスクーデリア・アルファタウリとオラクル・レッドブル・レーシングにパワーユニットを供給するレッドブル・パワートレインズをHRCが支援し、ドライバー・コンストラクター両部門制覇を実現している。
この日、2023年も同様の支援を継続していくと発表。また、スクーデリア・アルファタウリでF1参戦3年目を迎える角田裕毅選手に続く、F1を目指す日本人若手ドライバーのF2参戦でもサポートしていく。
国内レースでは、スーパーGT・GT500クラスはチーム体制を刷新して3年ぶりとなるタイトル奪還に挑む。
また、2022年シーズンに連覇を達成した全日本スーパーフォーミュラ選手権は、新たに米国のホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)のスカラシップを獲得したドライバーが参戦するなど新たなドライバーも迎え、三連覇を狙っていくとしている。
アメリカでは、インディカー・シリーズに参戦する6チーム15台に、HPDを通じてエンジンを供給。また、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権ではHPDが供給するアキュラ・ブランドのマシン「ARX-06」でふたつのチームが参戦する。
また、モータースポーツの普及にも積極的に取り組んでいく。「N-ONE OWNER’S CUP」は軽自動車「N-ONE」による参加型モータースポーツで、レース入門者など、より多くの人が気軽に参加し、走る喜びや操る喜びを感じられるレースを目指している。
N-ONEオーナーズカップは2014年から開催しているナンバー付き車両によるスプリントレースで、2023年もコンセプトはそのままに、8ヵ所(鈴鹿サーキット、モビリティリゾートもてぎ、岡山国際サーキット、富士スピードウェイ、オートポリス、スポーツランドSUGO、十勝スピードウェイ、筑波サーキット)で開催する。
「ホンダ スポーツ ドライビング プログラム」は、2023年も鈴鹿サーキット、モビリティリゾートもてぎでドライビング・スクールを開催する。
このスクールではフィット RS(先代モデル)のレース仕様車両を使用し、「操る・磨く・競う」をコンセプトにモータースポーツの楽しさを誰でも気軽に体感できるプログラムになっている。マシンはもちろん、装備品もレンタルのため、手軽に参加することができる。また、プログラム内で各種ライセンスの取得も可能となっている。
ホンダ スポーツ ドライビング プログラム:https://www.honda.co.jp/drivers-challenge/hdp-school/about/
その他に、1.0Lのガソリンで何km走行できるかを競う「Honda エコ マイレッジ チャレンジ」も従来通り開催する。