アメリカ ホンダは2020年11月17日、カリフォルニア州トーランスで、11代目となる2022年型「シビック」のプロトタイプを世界初公開しました。この発表されたモデルはプロトタイプとはされていますが、すでにデザインは決定され量産モデルそのままの姿と考えて間違いないでしょう。
モデル概要
新型シビックは2021年春の終わり頃から、スポーティでよりパーソナルなシビック ハッチバック、パフォーマンス重視のシビックSi、そして究極の高性能スポーツ シビック タイプRなどのラインアップを順次発表していく計画です。
新型シビックのフォルムは、低くてワイドなスタンス、低いベルトライン、クリーンで洗練されたディテール、開放的で大きなボリュームのキャビンなど、時代を超えたホンダ デザインからインスピレーションを得てまとめられています。
現行シビックはアメリカ市場では150万台以上を販売し、4年連続で最人気モデルとなり、中国市場でもヒット作となっています。そのため11代目シビックは、これらの市場でよりホンダらしい存在感を強めることが求めら、それに応えたデザインとなっています。
さらに、スポーティで楽しいドライビングが楽しめる新しいシャシー、より強力で燃費の優れたパワートレーン、最新の機能やテクノロジー、そして優れた総合安全性能を追求し、クラスの新たな基準を作り出すとしています。
同時に、より若い世代、ミレニアル世代、Z世代、初めての新車購入者、増え続ける多文化の顧客に対するアピール力も高める必要があり、今回のワールドプレミアではeスポーツとのタイアップも行なっています。
デザイン
新型シビックは、ホンダのフィロソフィーである「人:最大スペース、マシン:最小スペース」(MM)思想を再定義し、過去のシビックの時代を超えたデザインコンセプトにDNAを見出し、時代を超越したデザイン コンセプトを新しい手法で表現します。
ダイナミックなフォルムとスポーティなスタンスを追求し、全高が低くヒップポイントが低い、10代目モデルの低重心パッケージを引き継ぎ、ボンネットとフロントフェンダーが低く、水平方向のフォルムが低く、薄く、軽快感のあるクラシックなデザインの方向性を採用。そしてホイールとタイヤを強調し、視認性に優れたビッグキャビンを形成しています。
同時にフロントAピラーを後退させ、各ピラーを視覚的な周辺に配置し、視界を一段と向上させています。
新しいマスクは強い水平基調とし、低さとワイドさ強調しています。Aピラーの後退により、結果的に伸びやかなボンネットとなり、プレミアムなサイドビューとなっています。
シャープな水平ショルダーラインがフロントフェンダーからテールライトまで緩やかな弧を描き、デザイン全体に連続性を与え、リヤのラインはリヤフェンダーから後端まで続き、ダイナミックさを感じさせます。
インテリアも優れた人間工学と卓越した視認性を追求するMM思想をベースに、モダンなデザイン要素を取り入れながら、劇的といえるほどインテリアを進化させています。
インストルメントパネルはクリアで、ドア部とダッシュボードのラインが隙間なく調和されています。同時に、視界は圧倒的にクリアとなっています。
メーターパネルはオールデジタルで、低めのインストルメントパネルの上に取り付けられる新しい9インチのフルHDディスプレイ オーディオ タッチスクリーンなど、新たなデジタル インフォテイメントも導入されています。
安全性
新型シビックは、アップデートされた最新のホンダ セーフティセンス、ドライバー支援技術を採用しています。さらに、新しいシビックは、乗員と歩行者の衝突保護が強化され、コンパティビリティ衝突性能を高めたボディ構造を採用しています。
そしてより剛性の高いボディ構造により、ドライブフィーリングの洗練、乗り心地、スポーティなハンドリングなども生み出しています。
シビックは1986年にアメリカ現地生産のラインナップに加わり、オハイオ州で生産が開始されました。現在、シビックは北米の2つの工場、インディアナ州グリーンズバーグとカナダのオンタリオ州アリストンで生産されています。1986年以来、北米で1050万台以上を生産しており、そのうち500万台がアメリカ国内で生産されています。
そしてこの新型シビックは従来のセダンに加え、イギリス工場の閉鎖に伴いハッチバックもインディアナ州グリーンズバーグ工場で製造されることになっています。
今回は、デザインなどの発表がメインで、搭載されるパワートレーンなどは公表されていませんが、この11代目シビックは画期的なモデルとなると期待できます。