ホンダは、2016年5月12日に、タイにおける四輪車生産販売現地法人であるホンダオートモービル(タイランド)カンパニー・リミテッド(以下、HATC)は、同日プラチンブリ県・ロジャーナ工業団地内に設立した新四輪車工場のオープニングセレモニーを実施した。
式典には、副首相であるソムキット・チャトゥシピタック氏をはじめとするタイ政府関係者や、在タイ日本大使である佐渡島志郎氏、取引先などを招待し、ホンダからは代表取締役社長 社長執行役員の八郷隆弘氏、取締役 専務執行役員で生産本部長の山根庸史氏、執行役員でアジア・大洋州本部長の安部典明氏らが出席。
新プラチンブリ工場には、「人の作業と先進技術を最適化し、品質の高い製品を市場に提供する」というコンセプトに基づき、ホンダの最新、高効率の生産技術が採用されている。その新技術の中には、四輪完成車の量産では世界初となる、完成車組立のメインラインに組み込まれる流動型のセル生産方式ライン「ARC(アーク)ライン」などが含まれている。また、日本の最も先進的な四輪車工場である寄居工場に導入された革新的で環境に優しい生産技術も受け継がれている。
プラチンブリ工場は、2015年10月に樹脂工場、2016年2月にエンジン工場の稼働を開始させ、3月から新型シビックの量産を開始した。今後も小型車を中心に生産モデルを増やし、タイの国内市場ならびに輸出における競争力を強化していく予定だ。
新プラチンブリ工場に採用された技術の一例:
■生産効率向上
– 組立ライン:世界初ARC(Assembly Revolution Cell)ライン。生産効率を従来の製造工程比で約10%向上
– プレス:サーボ制御、高速フィーダー採用によりプレス工程の効率を従来比で25%向上
– 溶接:軽量小型ロボット治具の採用により、溶接ロボット稼働率を40%向上
■人・環境に配慮した取り組み
– 溶接:生産工程で使用された冷却水を再利用する「水搬送」を採用
– 施設管理:屋根から自然光を取り込んだ「スカイライトルーフ」の採用
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