ホンダは2022年1月14日、三部敏宏社長が出席し2022年のモータースポーツ活動計画に関する発表会を開催した。
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三部社長は、「モータースポーツはホンダ カルチャーの大きな結晶のひとつであり、それを忘れることなく、今シーズンも多様なカテゴリーのレースにチャレンジして行きます。また、モータースポーツをサステナブルでより魅力的な存在にすることを目指して、電動化に加えてカーボンニュートラル燃料や燃焼技術の領域にもチャレンジしていきます。その過程で磨かれる技術は、モータースポーツの領域だけではなく様々な製品に反映され、将来のホンダを支えていく事になります」と語っている。
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そして、今シーズンからはこれまで2輪レース活動を運営してきたホンダ レーシング(HRC)に4輪レース活動機能を追加することで2輪、4輪レース活動を1本化し、ホンダのモータースポーツ体制を強化していくことを発表した。
2輪、4輪の分野でそれぞれが持っている技術・ノウハウの相互連携と運営の効率化を図ることで、より強いレースブランドを目指してモータースポーツ活動に取り組むとしている。
4輪カテゴリーでは、2021年はパワーユニット(PU)サプライヤーとして参戦したFIA F1世界選手権で、レッドブル・レーシング・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手がドライバーズチャンピオンを獲得。ホンダに1991年のアイルトン・セナ選手以来30年ぶりの栄冠をもたらした。
今シーズンはレッドブル・グループからの要請のもとに、パワーユニット(PU)技術を用いたPUでF1に参戦するレッドブル・グループ傘下のスクーデリア・アルファタウリとレッドブル・レーシングにPUを供給するレッドブル・パワートレインズをHRCが支援して行くことになる。
また、アルファタウリでF1参戦2年目を迎える角田裕毅選手に続いて、世界最高峰カテゴリーを目指している日本人若手ドライバーのFIAフォーミュラ2選手権(F2)などへの参戦をサポートするとしている。
国内レースでは、スーパーGT GT500クラスにNSX-GTの新モデルを投入し王座奪還に挑む。また、2021年タイトルを獲得した全日本スーパーフォーミュラ選手権においてはチーム体制の変更を行ない連覇を目指す。
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開催5年目を迎えるFIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)に加え、世界各地で活況なTCRシリーズや耐久レースに向けてはシビックTYPE Rをベースとした「シビックTCR」を、北米・アジア・欧州のGT選手権や耐久レースに向けては「NSX GT3エヴォ」を引き続き供給する。
アメリカにおいてはインディカー・シリーズに参戦する6チーム17台に、ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)を通じてエンジンを供給。また、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権ではHPDが供給するアキュラ・ブランドのマシン「ARX-05」でふたつのチームが参戦することになる。
国内の主要カテゴリのチーム体制は以下の通り。
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