シビックを例に取れば、アメリカ、中国でセダンを中心にしてヒットしている一方で、Cセグメント・ハッチバックの本場のヨーロッパではシビック・ハッチバックは負け組に入っている。こうした現実から明らかなように、フィット(現地名ジャズ)、シビック・ハッチバックの巻き返しと新開発の電気駆動車により、ヨーロッパ・ビジネスを立て直すことが求められている。
ホンダの先代の伊東孝紳社長は、グローバル年産600万台体制という拡大戦略を一時掲げたが、フィットのリコール問題などで軌道修正を余儀なくされ、後を引き継いだ八郷隆弘社長は開発体制、生産体制の抜本的な見直し、2輪(研究所における開発と生産の一体化)、4輪ビジネスの再編を行なう役割を担っている。
4輪ビジネスは新たに本社内に副社長が担当する4輪事業本部を設置し、ホンダ技術研究所は車種開発を担当するオートモビルセンター、デジタルソリューションセンター、ライフクリエーションセンター、車種開発を行なわない先進技術研究所などに大幅再編し、4月1日から新たなスタートを切ろうとしている。