ホンダは2018年2月27日、2018年1月度の四輪車の生産・販売・輸出実績を発表した。
ここ5カ月、ホンダの国内生産はじわりじわりと台数を減らしていて、1月も生産台数61,693台は前年比98.1%。これは国内の販売台数の減少が要因になっているようにも見える。
国内販売台数を見ると総合計は56,409台で、前年比は94.8%。2カ月連続しての減少だ。
またそのほぼ半数となる登録車の28,092台は、前年比が92.6%で5カ月連続の減少。登録車名別順位ではフィットが7,012台で6位、フリードが6,050台で9位にいるものの、今一歩元気の感じられない数字となっている。
N-BOXが車名別順位で1位をキープし続けている届出車についても、たしかにN-BOXの19,309台はよく売れている数字だが、合計は28,317台。結局1月の販売実績としては、5カ月ぶりに前年比が100%を切る97.1%となった。
モデルチェンジサイクルの関係もあるのだろうが、国内生産を活性化するには、N-BOX頼りからの脱却が必要なのだろう。国内で売れるモデルの新規投入が期待されるところだ。
しかし一旦、海外に目を向けると、ホンダは実に好調な業績を見せている。まず海外生産は411,302台で、前年比は117.6%。9カ月連続しての増加だ。
内容を見ても、北米は172,951台で前年比109.2%、うち米国が113,021台で同110.1%。またアジアは207,211台で同126.5%、うち中国が136,699台で133.4%。これらは1月としては過去最高の台数となっている。加えて言えば、海外生産全体にしても、不調に見える国内生産を合算した世界生産も、同様に1月単月として過去最高を記録しているのだ。
こうして見ると、ホンダが今現在、力を入れているポイントは、海外での足場固めなのかもしれない。
日本からの輸出を見ても、不振とは縁遠いような数字が並ぶ。1月の輸出総合計台数は9,018台で、これは前年比で183.9%。8カ月ぶりとはいえ、大きな増加に転じている。
地域別で見ても、前年比は北米が156.2%、米国が156.6%、欧州が207.7%、アジアが261.7%と、軒並みの大幅アップだ。このような傾向が今後どうなっていくのか、ホンダの戦略は非常に興味深い。