「ザ・グレート・エイト・ファントム展」が今週、いよいよ開幕する。また、同展でお披露目される新型ファントムの映像が、現地時間の27日21:00(日本時間の28日の05:00)よりストリーミングにて配信されることが発表された。
www.greatphantoms.com(英語のみ)
ザ・グレート・エイト・ファントム展では、イギリス王室所有のファントムⅥステート・リムジン(王室公用車)が展示される。
このファントムⅥは、女王陛下ご即位25周年を記念して1977年にイギリス自動車販売者協会が献上したもの。
パークウォードによって製作されたボディは、通常より高くされたルーフラインが特徴で、強化ガラスによるパノラミックガラスが採用されている。これによって、女王陛下や王室の方々は周囲がよく見えるだけでなく、人々からお姿がよく見えるようになった。
また、他の王室向け公用車と同じく、女王陛下がご乗車の際には、スピリットオブエクスタシーに代えて、「龍を退治する聖ゲオルギオス(ジョージ)」のロイヤルマスコットが飾られた。さらに、女王の盾紋章と、女王旗の取り付け具も備えている。
王室公用車の通例として、ボディカラーはロイヤルクラレット(ワインレッド)とブラックのペイントで仕上げられ、公用車であることからナンバープレートは不要となる。
このファントムⅥは、陛下の長い在位の中で、さまざまな出来事に立ち会うこととなったが、最後の任務となったのが、ケンブリッジ公ウィリアム王子とキャサリン妃の婚礼式典。ウエストミンスター寺院へ向かう、王子妃となる直前のキャサリン妃を乗せて、そのお姿を沿道の人々に披露。即位25周年記念御料車ファントムⅥにとっても、幸せな最後の晴れ舞台となった。