ルノーは2019年11月27日、「メガーヌR.S. トロフィーR」が、鈴鹿サーキットで量産FFモデルとして過去の記録を3秒以上短縮する2分25秒454の新記録を樹立したと発表した。
メガーヌR.S. トロフィーRとは
「メガーヌR.S. トロフィーR」はすでにニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ、ベルギーのスパ・フランコルシャンでもラップタイムを更新している。「ルノー・スポール」にとって日本は、ドイツ、フランスに次ぐ大きなマーケットであり、その日本で「メガーヌ R.S.トロフィーR」が新たなラップタイム記録を樹立した意義は大きい。
ルノースポールの伝統を受け継ぐ新世代の「メガーヌR.S. トロフィー」は300ps/400Nmのハイパフォーマンスを実現し、2019年初頭に発表された。このピュア・スポーツカーは、少人数のスペシャル・チームの手により開発されている。
そしてこの「トロフィー」をベースに、エンジンではなくボディの軽量化やサスペンションの細部をチューニングしたのが「トロフィーR」だ。軽量化では、リヤの4コントロール・システムの除去、リヤシートの取り外しなどを行ない車両重量は1300kg強としている。そしてそのスーパースポーツ・モデルのパフォーマンスを実証するために、各サーキットでタイムアタックが行なわれているのだ。
ニュルブルクリンクでの挑戦
ルノースポールによる「メガーヌR.S.」のタイムアタックは、ニュルブルクリンクでは10年以上前から行なわれている。2008年に、当時のメガーヌR.S.R26.で量産FFモデル・カテゴリーで傑出した8分17秒という記録が打ち立てられている。その3年後、2011年に第2世代のメガーヌR.S.トロフィーにより8分7秒97をマークした。ルノースポールのテストドライバー、ローラン・ウルゴンがそのステアリングを握った。
2014年に、彼はついにニュルブルクリンクで初めて8分の壁を破り、メガーヌR.S. トロフィーで7分54秒36を記録。そして2019年4月に、今回の最新モデルのメガーヌR.S.トロフィーRで7分40秒100(20.6kmコース)を記録した。20.832kmコースでの公式タイムは7分45秒389だ。(ノルドシュライフェはスタート地点の違いにより距離が異なる)
またローラン・ウルゴンはスパ・フランコルシャン・サーキットでも2分48秒338の記録を打ち立て、YouTubeとFacebookでライブ配信された。
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ファンが見守る前で
今回はオーストラリアのロングベンド・サーキット(4.95km)でジェームス・モファットがステアリングを握り、2分14秒316という新たなラップタイムを記録した。彼はオーストラリアのTCRレース・シリーズにメガーヌR.S.TCRで出場しているドライバーだ。
そして日本の鈴鹿サーキット5.8kmのコースで、ローラン・ウルゴンがステアリングを握り、多くの日本のメガーヌのファンが見守る前で、2分25秒454という量産FFモデルでの圧倒的なコースレコードを打ち立てたのだ。
メガーヌ R.S.シリーズの中で、軽量化、サスペンション、空力性能、そして専用開発タイヤの装着などのチューニングを加えたスーパー・スポーツモデルの「メガーヌR.S.トロフィーR」は全世界で500台限定で予約販売される特別なモデルだ。日本においてもファンに圧倒的に支持され予約は殺到することだろう。
この「「メガーヌR.S.トロフィーR」の日本での正式公開は2020年1月10日〜12日に幕張メッセで開催される「東京オートサロン 2019」で行なわれ、詳細スペックや価格などもこの場で発表される。この特別なモデルは2020年中盤にはファンの元に届けられる見込みだ。