ルノー本社は2024年2月26日、ジュネーブ国際モーターショーでBセグメントの新型コンパクトEV「ルノー 5 E-TECH エレクトリック」を発表した。この新型EVは、1972年にフランスで発売されたコンパクトモデル「ルノー 5(サンク)」のコンセプトを受け継ぎ、21世紀の現在にふさわしいコンパクトEVとして蘇ったモデルである。
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「ルノー 5 E-TECH エレクトリック」は大きな注目を浴びており、このモデルのコンセプトカーは2020年に発表し、それ以来、量産に向けて開発を行なってきた。
「ルノー 5 E-TECH エレクトリック」は日産・三菱とのアライアンスにおける初の「CMF-B EV」プラットフォームを採用しているが、直近には「アンペア・スモール」とプラットフォームの名称変更をしている。
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この新EVプラットフォームは、「ルノー 5 E-TECH エレクトリック」だけではなく、次期ルノー 4、、次期クリオ、次期日産マイクラEVにも採用される予定だ。また、従来からのルノーBセグメントEV「ZOE」は、「ルノー 5 E-TECH エレクトリック」に集約されることになる。
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さらに、この「ルノー 5 E-TECH エレクトリック」をベースに、より高性能・高出力のモーターを搭載するアルピーヌ・ブランドのスポーツモデル「アルピーヌ A290ベータ(仮称)」の計画も発表されている。
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「ルノー 5 E-TECH エレクトリック」のモーターは、ZOE、メガーヌ、アリアなどにも採用されている巻線界磁同期型で、出力は3タイプが設定されている。エントリーモデルは70kW(95ps/215Nm)、中間モデルが90kW(122ps/225Nm)、ハイパワーモデルが110kW(150ps/245Nm)だ。
そしてバッテリーはニッケル、マンガン、コバルトの3元系のリチウムイオン・バッテリーで、容量は52kWhと40kWhの2種類が設定されている。なおバッテリーメーカーは、既に発表されているように中国のエンビジョン(遠景集団)製で、日本におけるエンビジョンAESE(旧・日産系)と同系列だ。当初は中国で生産されたバッテリーを搭載するが、25年からはフランスでのエンビジョンが現地生産する予定だ。
デザインはジル・ヴィダルが率いるチームが担当し、初代ルノー 5のイメージを十分に生かした洗練されたフォルムを実現している。「ルノー 5 E-TECH エレクトリック」は5ドアハッチバックであるが、1979年から追加発売された初代ルノー 5(5ドア仕様)と同様にリヤ・ドアハンドルは隠された処理となっている。
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また、初代R5にあったボンネットのベンチレーション・グリルは「ルノー 5 E-TECH エレクトリック」ではバッテリー充電インジケーターに変身している。5の字型で5本のバーに分かれており、それぞれのバーがバッテリー充電量の20%を示す。
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リヤには、ルノーのメーカーロゴではなく、帯状に統合されたRENAULTの文字と数字の5が描かれる新しいデザインとなっている。
「ルノー 5 E-TECH エレクトリック」は量産が開始されており、まもなくヨーロッパで発売される予定だ。価格は現地価格で2万ユーロ~2万5000ユーロと想定。ルノー・ジャポンも日本市場への導入を検討している。
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ジュネーブ国際モーターショーは、2019年以来の4年ぶりの開催となり、「オート.フューチャー.ナウ」というテーマが採用されている。しかし、出展した自動車メーカーはルノー、ダチア(ルノー)、BYDグループ、いすゞ、ルシード、MG、マイクロリノ、ピニンファリーナだけで、ヨーロッパの自動車メーカーは軒並み欠席。ルノー・グループとBYDグループのみが意欲を示し、この歴史あるモーターショーの位置付けは大きく変貌している。