メルセデス・ベンツ日本は2024年7月26日、改良されたヘビーデューティ・オフロードSUV「Gクラス」を発売した。
今回マイナーチェンジを受けて発売されるGクラスは、ISGを搭載しパワートレインを電動化するとともに、最新世代の運転支援システム「ドライビングアシスタンスパッケージ」の搭載、MBUXによるデジタル化などが行なわれている。
機種展開は、「G450dローンチエディション」と「メルセデスAMG G63ローンチエディション」の2モデルで展開される。
■G450dローンチエディション
G450dは直列6気筒の3.0L ターボ・ディーゼルエンジンを搭載しており、エクステリアは、4本の水平ルーバーを持つフロントグリル、新デザインのフロント・エアインテーク、ハイグロスブラック/ハイシーン仕上げの20インチAMGアルミホイールを装備。
また、Aピラーの形状を最適化し、ルーフ前端にリップスポイラーを装着。BピラーとCピラーの間やフロアに吸音材を追加するなどして空力性能や静粛性も向上させている。
なお、今回導入されるG450dはAMGラインパッケージが標準装備となっており、 従来オプションであったボディ同色スペアタイヤリングも標準装備している。ボディカラーは新色のソーダライトブルーに加え、オパリスホワイト、オブシディアンブラックから選択が可能。また、アルミホイールは標準採用の20インチAMGアルミホイールの他に多種多様なデザイン/サイズもオプションでラインアップされている。
インテリアでは、MBUXを初搭載しタッチスクリーン式メディアディスプレイを採用。さらに、デファレンシャルロックのスイッチ周辺のデザインを刷新している。
ステアリングは最新世代のマルチファンクションステアリングホイールを採用。その他にキーレスゴー、ステアリングヒーター、ワイヤレスチャージング(フロント)、 温冷機能付カップホルダー(前席)、ブルメスター3Dサラウンドサウンド システムを標準装備している。
AMGラインパケージと合わせ、インテリアではナッパレザーシートや同レザーのダッシュボード、MICROCUTルーフライナーなどが標準装備となり、一段と質感が高められている。インテリアカラーは新色のカタラーナベージュに加え、チタニウムグレー、プラチナホワイトから選択可能。
パワートレインは、3.0L直列6気筒直噴ディーゼルターボエンジン(OM656M)にISGを装備。従来のG400dと比べ++37ps(27kW)/+50Nmとなる最高出力367ps(270kW)、最大トルク750Nmを発生。さらに、20ps(15kW)/200Nmを発揮するISGによって、優れた動力性能と燃費経済性を両立させている。
トランスミッションにはオフロードの要件に合わせて専用チューニングされた9GトロニックATを採用。変速比幅が広いことから、エンジン回転数が大幅に低減され、優れたエネルギー効率と快適性を実現している。
オフロード走行性能に関しては伝統の高強度ラダーフレーム、3個のデファレンシャルロック、ローレンジモード、そしてリジット式リアサスペンションにより、Gクラスならではの卓越した悪路走破性を実現している。
サスペンションは、従来型ではオプション設定であったアダプティブダンピングシステムを標準装備。車速や路面状況に応じてシステムがダンピング特性を連続的に調整することで、常にボディを安定した状態に保つ。
■メルセデスAMG G63ローンチエディション
AMG G63のエクステリアはAMG専用デザインといている。フロントでは縦方向のフィンが力強い印象を与えるフロントサイドエアインテークとAMGクレストデザインとなったボンネットバッジ、さらにAMGクレストデザインとなったブランドロゴ内蔵プロジェクターライト、シルバークロームのAMG燃料給油口キャップが特長だ。
またAMG G63ローンチエディションはAMGナイトパッケージが標準装備で、AMG専用グリルのルーバーがダーククロームとなる他、前後バンパーのトリム、 前後アンダーガード、ドアミラー、スペアタイヤリングがブラックとなる。また、ヘッドライト、フロントウインカー、リアコンビ ネーションランプもスモーク仕様となっている。
ボディカラーは新色のハイパーブルーマグノに加え、オパリスホワイト、オブシディアンブラック、ナイトブラックマグノから選択が可能。ハイパーブルーマグノ選択時には、前後バンパーのトリムや前後アンダーガード、スペアタイヤカバーがカーボンファイバー仕上げとなるG63初採用のAMGカーボンファイバーエクステリアパッケージが装備される。また、アルミホイールは標準採用の21インチAMGアルミホイールの他に、22インチの鍛造アルミホイールなども選択できる。
インテリアは、最新デザインのAMGパフォーマンスステアリング、AMGドライブコントロールスイッチ、コックピットディスプレイの専用表示、メディアディスプレイのAMG専用メニュー表示などを装備。
なおインテリアは、ナッパレザーシートや 同レザーダッシュボード、MICROCUTルーフライナー、ナッパレザールーフハンドルなどが標準で装備される。インテリアカラーはプラチナ ホワイトに加え、ツートーンのチタニウムグレー/ブラック、プラチナホワイト/ブラックから選択可能。また、インテリアトリムはAMGカーボンファイバーが標準装備となる。
パワートレインは、4.0L V型8気筒直噴ツインターボエンジン(M177)+ISGを搭載。このV8エンジンは585sp(430kW)、最大トルク850Nmを発生。ISG+48V電気システムの搭載により20ps(15kW)/200Nmの電動ブーストが可能で、0-100km/h加速は4.4秒という圧倒的な動力性能を実現する。なおトランスミッションはAMG TCT9速を組み合わせている。
シャシーは、電子制御の油圧式スタビライザーによりオンロード/オフロードを問わずダイナミックかつ正確なハンドリングを実現するAMG ACTIVE RIDE CONTROLサスペンションを初採用。ダンパーは2個の油圧バルブを設けた電子制御のアダプティブダンピングシステムとしている。
そして、エンジン、トランスミッション、エグゾーストシステム、サスペンションなどの設定を統合制御するAMG DYNAMIC SELECTを標準装備している。オンロード、オフロード用の合計8モードから選択できる。