第88回ジュネーブ・モーターショーで公開される、ビジュアル・カーボンファイバーの外観のマクラーレン・セナの準備が整ったと発表された。
マクラーレン・スペシャル・オペレーション(MSO)が手掛けたビスポークの「カーボン・テーマ」は、12月の画像公開以来、注目の的となっていたこのマシンのためにMSOが開発した5つのテーマのうちの1つだ。
ビジュアル・カーボンファイバーのエクステリアは、「マクラーレン・セナカーボン・テーマby MSO」の中でもひときわ際立った特徴を持っていて、全体で67の部品で構成されたボディの製作には1000時間近くが費やされた。中でもシル外部、リアウイングおよびフロントのアクティブ・エアロブレードのソーラー・イエローのディテールには250時間近くが掛かったという。ブレーキ・キャリパーのローレル・グリーンとの組み合わせは、伝説のブラジル人F1ドライバーのレーシング・ヘルメットのカラーを意識したものだ。
この色の組み合わせは、インテリア全体を通して使われており、ドアのガスストラットはローレルグリーンで、シートやドアの内側、ダッシュボードに張られたカーボンブラックのアルカンターラにはコントラストのためのステッチが入っている。さらに、ステアリングホイールの中央を走るレザーのバンドも、同様にイエローの色合いとなっている。
両シートには、ヘッドレストにセナの「S」の文字が入っており、同じようなディテールが、リアウイングのエンドプレートに採用されているサテン仕上げのビジュアル・カーボンファイバーにも見られる。これらは、マット仕上げのロゴを光沢のあるカーボンファイバー製パネルに嵌め込むという、極めて高度で、専門的な技術を集約して製作されたものだ。また、フロントフェンダーには、Sennaのブランド名が示されている。
ジュネーブにおいて、MSOは、マクラーレン・セナのホイールの新しいオプションも紹介される予定。標準装備のホイールは3つのスタイルが用意されているが、新たな7本スポークのMSOハイブリッド・カーボンファイバー・ホイールが、このマシンの唯一のオプション・デザインだ。このセンターロックのホイールは、鍛造アルミニウム/カーボンファイバー製のリムコンポーネントで、タイヤ非装着時の7.5kgという重量(フロント・ホイール)は、スタンダードのホイールより最大で10%軽量だという。
ハイブリッド・カーボンファイバー・ホイールの場合、バネ下重量の削減によってパフォーマンスがよりダイナミックになり、回転方向のモーメントが10〜15%軽減されるため、加速、ブレーキングおよびステアリングのレスポンスも向上する。このホイールはリテーラーで装着可能なオプションで、ダイヤモンド・カットとステルス仕上げのいずれかを選択可能。中心のロック・ホイールナットはメンフィス・レッドとベガ・ブルーのサテン仕上げで、このホイールナットも、現在MSOにてビスポークでのオーダーが可能。
マクラーレン・セナは500台の限定生産で、価格は1台当たり67万5000ポンド(日本向け税込価格)で、英国サリー州ウォーキングのマクラーレン・プロダクション・センターにおいて、300時間近くを費やし手作業で生産される。MSOからの委託を受けたマシンは、さらに多くの時間を掛け、プレミアム素材を作りこむことにより生産される。この「マクラーレン・セナカーボン・テーマby MSO」もビスポークで製作が可能となっている。なお、マクラーレン・セナはすでに完売している。
マクラーレン・オートモーティブでは、3月6日(火)の10:45(CET)にジュネーブ・モーターショーにおいて記者会見を行い、マクラーレン・セナと業績について発表を行う。