2015年6月12日、フランスのル・マンでフォードのM.フィールズCEOが出席して記者会見を行ない、2016年のル・マン24時間レースに新開発のフォードGTでLM GTE Proクラスに参戦すると発表した。
2016年は1966年のフォードGT40による1-2-3というドラマチックなル・マン24時間レース制覇から50周年となる。この年フォードはル・マン24時間レース初制覇し、1969年まで4連覇を果たしている。
2016年に出場するフォードのLM GTE Proクラスのマシンは、2016年に発売開始予定の新開発の超高性能・新型スーパーカー「フォードGT」をベースとしている。なお市販モデルのフォードGTは2016年1月にワールドプレミアを行なう予定になっている。
フォードGTレースカーは、2016年世界耐久選手権(WEC)とアメリカで開催されているチュードルUSスポーツカー選手権にフル参戦する計画で、デビュー戦は1月に開催されるデイトナ24時間レースになる。チーム運営はチップ・ガナッシ・レーシングが担当し、USスポーツカーシリーズとWECシリーズに各4台体制で出場するという。
なおフォードGTの開発はフォード・パフォーマンスグループが担当する。パフォーマンスグループは2020年までに20台に及ぶ高性能なニューモデルを送り出すという。フォードはより燃費に優れ、最新の技術と圧倒的なドライビングプレジャーを備えた新世代の高性能スポーツモデルは成長するマーケットと位置付けている。
高性能スポーツモデルのラインアップは、フォードGTを筆頭に、フォーカスRS、F-150ラプター、シェルビーGT350、シェルビーGT350R、フォーカスST、フィエスタSTなどが挙げられている。
新型フォードGTは、これらの象徴的な存在で、最新のテクノロジーを投入し、特にエアロダイナミクスは圧倒的で、強烈なダウンフォースと直進安定性、空気抵抗の低減を果たし、画期的な軽量化と高剛性化のためにカーボン製シャシーを採用している。そしてパワーユニットはフォードの誇る「エコブースト」である。
3.5L・V6型ツインターボのエコブーストエンジンは、かつてないレベルのパワーを発生している。このエンジンはもともと2014年USスポーツカー選手権でデビューし、セブリング12時間レース、デイトナ24時間レースで優勝した実績を持っている。このエコブーストエンジンをLM GTE Proクラスに出場するためアップデートして、フォードGTに搭載している。