ステランティス・ジャパンは2026年10月16日、フィアットの新型コンパクトSUV「Grande Panda Hybrid(フィアット グランデ パンダ ハイブリッド)」を11月7日(土)から発売すると発表した。

初代パンダは1980年に誕生し、シンプルで機能的な思想、独創的なデザイン性で一時代を築いたシティカーで、3代にわたって親しまれてきた。今回デビューするグランデ・パンダは4代目であり、歴代パンダの哲学を継承しつつ、現代のライフスタイルに求められるデザイン性、快適性、実用性、そしてサステナビリティを融合させたモデルとして登場した。
ヨーロッパ市場では2024年7月に、フィアット・ブランド125周年を記念するモデルとして初公開され、2025年春から発売されている。パワートレインはEV、ハイブリッド、1.2Lの3気筒ターボガソリンという3種類をラインアップしているが、日本市場には1.2Lの48Vハイブリッドのみが導入される。
生産はセルビア工場で行われるほか、アルジェリア工場ではアフリカ市場向けのノックダウン生産、南米市場向けはブラジルの工場で行われるなど、グローバルモデルとして展開される。
ボディサイズは、全長4010mm、全幅1765mm、全高1585mm/1630mm(La Prima)、ホイールベース2540mmという純Bセグメントサイズだ。ホイールベースがシトロエン C3と共通であることからわかる通り、グランデ・パンダはステランティス・スマートカー・プラットフォームを採用している。
グレードは、シンプルで機能的な魅力と基本装備をまとめた「ICON(アイコン)」と、グランデ・パンダのデザインと快適性をより豊かに楽しめる装備を備えた「La Prima(ラプリマ)」の2グレード展開だ。
ボディカラーは、「リモーネ イエロー」、「アクア アジュール」、「チネマ ブラック」、「ジェラート ホワイト」の4色の新色を用意している。
エクステリア
デザインは、“PANDASTIC(パンダスティック)”を掲げる。“Panda”と“Fantastic”を掛け合わせた言葉どおり、フィアットならではの遊び心と親しみやすさ、日常での扱いやすさを追求し、イタリアン・ブランドならではの個性と実用性で毎日の暮らしを楽しく彩るデザインとなっている。

初代パンダのデザイン性を受け継ぎつつ、フィアット発祥の地であるイタリア・トリノとのつながりが随所に表現されている。その象徴となるのが、1923年に完成したフィアットの旧自動車工場兼研究所の建物「リンゴット」だ。完成した車両を建物の最上階まで運び、屋上に設けられた楕円形状のテストコースで走行試験を行なう革新的な施設として知られ、現在もフィアットの歴史を象徴するトリノのランドマークとして親しまれている。
グランデ・パンダは、このリンゴット建築に着想を得たモチーフを、エクステリアからインテリアまで随所に採用している。

エクステリアは、初代からのボクシーなフォルムに、ピクセルをモチーフとしたグラフィックや立体的なロゴなど、現代的な意匠を採用した。
フロントフェイスには、ブラックグロス仕上げのグリルからヘッドライトへと連続するスクエアモチーフを採用し、デジタル画像を構成する四角い点を並べたようなピクセルデザインによって新たな表情を生み出している。
LEDヘッドライトのグラフィックは、1980年代のデジタルカルチャーやレトロゲームに加え、リンゴットの特徴的な窓から着想を得ている。フィアットの歴史を想起させるモチーフを現代的な光の表現へ置き換え、伝統と先進性を融合させている。

フロントのFIATロゴは中央ではなく、左右非対称の位置に配置し、端正なスクエアデザインの中にアクセントを加えている。また、フロントバー、ホイールアーチ、リヤバンパーには、往年のフィアットモデルを想起させる4ストライプのアクセントを採用している。
サイドビューは、前方から後方へ向かって高くなるウェッジシェイプのボディラインとし、広いガラスエリアと力強く張り出したフェンダーによって構成されている。ドア下部には、初代「パンダ 4×4」が築いたタフで機能的なイメージを受け継ぐように、大胆な“PANDA”のレタリングをボディパネルに直接プレス加工している。
Cピラーには、視角によってFIATロゴから4本のラインへと変化するユニークな演出を取り入れている。

リヤは、垂直に近いリヤエンドと張り出したホイールアーチによって安定感のあるスタンスを表現。キューブ状のリヤランプには、フロントと共通するピクセルデザインを採用している。さらに立体的なFIATロゴとPANDAロゴを配置することで、統一感のあるデザインに仕上げている。
上級グレードのLa Primaに装備される17インチ・アルミホイールは、1980年代を思わせる幾何学的なデザインと未来的な“X”モチーフを組み合わせたものであり、ルーフレールも標準装備することで、日常での使いやすさとSUVらしい力強いスタイルを演出している。
インテリア
インテリアは、乗る人を中心に考えた“Human-Centric(人間中心) Design”に基づいて設計されている。コンパクトなボディでありながら、スクエアなボディ形状と長めのホイールベースを活かし、前席・後席ともにゆとりある空間を実現した。広いガラスエリアと高めのアイポイントにより、周囲を確認しやすい設計となっている。

ダッシュボードやディスプレイ周辺、ステアリングなどには、リンゴット工場の屋上テストコースをモチーフとしたオーバル形状を採用している。エクステリアのスクエアな形状と対比するこの「リンゴットサークル」デザインを随所に取り入れることで、直線的な外観とのコントラストを生み出し、インテリアに柔らかなリズムと奥行きをもたせている。

デジタルメーター内には、テストコースを走る初代「Panda」のシルエットを取り入れるなど、車内の細部にもフィアットの歴史と遊び心を表現している。
内装色には「タスマニア ブルー」を採用。ダッシュボード、センターコンソール、エアベント、インフォテインメントディスプレイ周辺、シートステッチなどに鮮やかなイエローのアクセントを配し、明るく親しみやすい室内に仕上げている。

シートには丸みを持たせたデザインを採用し、室内に一体感をもたらすとともに、身体を支える座り心地にも配慮している。La Primaグレードの専用シートには、「PANDA MADE WITH LOVE IN FIAT」のレタリングをあしらい、乗り込むたびにフィアットらしい個性を感じられるデザインとしている。
また、インテリア素材にはデザイン性と環境への配慮を両立させ、車両1台あたり約140本分の飲料用紙パックに由来するリサイクル素材「Lapolen Ecotek(ラポレン・エコテック)」を各部に採用している。

さらに、La Primaグレードのダッシュボードには、フィアットとして初めて「BAMBOX Bamboo Fiber TexR(バンボックス・バンブー・ファイバー・テックス)」を採用した。天然竹繊維を約33%配合した素材で、自然素材ならではの温かみのある風合いを室内にもたらしている。竹繊維を用いた素材は、車名である「パンダ」を想起させるモチーフでもあり、素材まで含めて楽しさを表現するこのモデルならではのこだわりだ。
パッケージング
ラゲッジ容量は通常時で412Lを確保し、後席を倒すことで最大1366Lまで拡大できる。スクエアな荷室形状により荷物を効率よく積み込むことができ、日々の買い物から家族での旅行、アウトドア用品を積載する週末のレジャーまで、幅広い用途に対応する。

また、ダッシュボード上部と下部のグローブボックス、オープンシェルフをはじめ、車内各所に合計13Lの収納スペースを確保。スマートフォンや小物類などを整理しやすくし、日常での使い勝手を高めている。
直感的に扱える操作系のレイアウトと、限られた空間を効率的に活用した設計を組み合わせることで、デザイン性だけでなく日常のさまざまなシーンで使いやすい機能性を実現している。
パワートレイン
ステランティス・グループの48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載。101ps/205Nmの1.2Lガソリンターボエンジンと20ps/51Nmの電動モーター、6速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)の組み合わせにより、システム総合最高出力110psを発揮し、街乗りから高速走行まで滑らかで力強い走りと高い燃費性能を実現している。
また、走行状況によってモーターのみでの走行が可能であり、30km/h以下では最大約1kmのEV走行ができる。
燃費はWLTCモードで20.8km/Lとなっている。
運転支援システム
運転支援システムとして、前方の車両や歩行者、自転車を検知し、衝突の危険がある場合に警告およびブレーキ制御を行う「アクティブセーフティブレーキ」をはじめ、車線からの逸脱を抑制する「レーンキープアシスト」を採用している。
また、対向車や先行車、周囲の明るさを検知してハイビームとロービームを自動で切り替える「インテリジェントハイビーム」、坂道発進時の後退を抑える「ヒルスタートアシスタンス」、エレクトリックパーキングブレーキも装備する。
さらに、フロントソナー、リヤソナー、バックカメラを備え、狭い駐車場や周囲との距離を確認しにくい場所での駐車をサポートする。

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