【MINI】エンジン、シャシーなど全てが新開発された3代目「オールニューMINI」が日本デビュー

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2014年3月25日、BMWジャパンは、MINIを7年振りにフルモデルチェンジし、4月12日から発売を開始すると発表した。この新型MINIは2013年11月にワールドプレミアされ、ヨーロッパでも今春発売とされていたが、日本への導入もヨーロッパ市場と同じタイミングでの発売という異例に早いタイミングであり、それだけ日本市場が重視されていることがわかる。なお日本発表前に行なわれたニューMINIの海外試乗レポートは、こちらに掲載している。

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発表会でのアンベール
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MINIディビジョン本部長、フランソワ・ロカ氏

 

現在のMINIはローバーからBMWグループにブランドが引き継がれ、2002年からBMWのMINIとして発売されているが、今回のオールニューMINIは7年振りのモデルチェンジで3代目となる。そして、プラットフォームもエンジンもすべて新開発となり、コンセプトは「ニューオリジナル」とされている。

MINIは世界でも最も強固なブランドで、旧世代MINIから受け継がれたデザイン・アイコン、そしてゴーカートフィーリングと呼ばれる走りのテイスト、そしてBMWによって確立されたプレミアム・コンパクトという柱は、少しもぶれることなくニューモデルに受け継がれている。もっとも最新世代にふさわしく、エンジン、シャシー、インフォテイメントなどが一新されているのだ。

プラットフォームは次期型のBMW 1シリーズとも共通モジュール化された最新世代に生まれ変わり、エンジンもBMWの新開発のモジュール・エンジンを採用。搭載される各種のエンジンはいずれもダウンサイズ+直噴ターボという組み合わせになっている。なお今回、新登場したモデルはベースとなる3ドア・ハッチバックで、もちろん今後は各種のボディバリエーションが展開されることになる。

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新型MINIのエクステリアはフロントでは、MINIのデザイン・アイコンの丸型ヘッドライト、六角形グリル、クローム・パーツといった要素を残しながらよりモダンにアレンジ。特にフロント・グリルは縦方向に拡大し、より初代MINIの形に似せている。新たに採用されたLEDヘッドライト(クーパーSに標準)で、デイライトとしてLEDがリング状(正確にはΩ状)に発光し、夜間におけるMINIの新たなアイコンとしている。

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独特のキャビン・デザイン、前後の短いオーバーハングをキープしつつ、後方に向かってなだらかに下がるルーフライン、より倒されたリヤウインドウス角度でまとめている。またリヤのコンビネーションライトが大型化され、バンパーもボディと一体化したデザインとし、MINIのバードロゴをライセンス・フィニッシャー内に収めている。

ボディサイズは、全長3835mm(クーパーSは3860mm)、全幅1725mm、全高1415mm(クーパーSは1430mm)、ホイールベースは2495mmで、従来型より98mm長く、44mm広く、全高は7mm高くなり、ホイールベースは28mm延長されている。もちろんトレッド幅も拡大され、室内スペースもより広くなり、ラゲッジ容量も211L拡大されている。

インテリアは円形をモチーフにしたデザインエレメントやトグルスイッチといったMINI の伝統デザインが引き続き採用されているが、従来の中央の大径スピードメーターは液晶ディスプレイ(ナビを装備した場合は8.8インチサイズ)に変更されている。このセンターディスプレイの周囲には LEDがリング状に配置され、ナビゲーションシステムの案内表示や、PDCによる周囲の障害物の状況などに応じてLEDの色が変化する演出が加えられている。

もちろん、外部との通信接続、MINIコネクト、USBやBluetoothなど各種メディアにも対応している。また従来モデルから採用されているMINIコネクテッドにももちろん対応し、Facebookやツイッターなども車内から接続できる。

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またセンターコンソール部にはトグルスイッチが並ぶが、エンジンのスタート/ストップ・スイッチが新たに設けられている。このスイッチは赤色で、エンジン始動で心拍のように点滅する演出が行なわれる。なお電動起立式のヘッドアップディスプレイもオプション設定され、ナビ情報などを表示することが出来る。

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エンジンは新開発のターボエンジンを全モデルに採用している。連続可変制御バルブシステム、ダイレクトインジェクション、ターボチャージャーを組み合わせたMINIツインパワーターボ・テクノロジーを採用。このエンジンは新世代のモジュールエンジンで、MINIクーパーには1.5L・3気筒(136ps/220Nm・オーバーテイクブースト時は230Nm))、MINIクーパーSは2.0L・4気筒(192ps/280Nm・オーバーテイクブースト時は300Nm)を発生している。この3気筒と4気筒はボア・ストロークは共通。なおこの3気筒エンジンはi8のエンジンにも使用されている。ビッグボア・ショートストロークで、単気筒当たり容積は500cc、圧縮比は11.0で、低回転・大トルク型、低フリクションを追求したエンジンだ。従来モデルと比べ、MINIクーパーはトルクが約40%も向上しているにもかかわらず、燃費は約15%も低減している。

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なお、今後登場するベースモデルのMINI Oneには3気筒・1.2L直噴ターボ、日本には導入されないディーゼルとしてMINI D用の3気筒の1.5Lターボなどもラインアップされる。トランスミッションはクーパー、クーパーSともに6速MT、6速ATが選択できる。6速ATにはエンジン・スタートストップも採用される。

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       ↑センターディスプレイのLEDリングはシーンに合わせて発光色が変化する↑

新装備としては、前車接近警告機能、衝突被害軽減ブレーキ、アクティブクルーズコントロールなどの機能を持つドライビングアシストもオプション設定された。これはカメラを採用したシステムで、人間も検知できる性能を持っている。これ以外にオプションとしてリヤカメラを使用した半自動パーキング機能を持つパーキングアシストも設定されている。なお、新型MINIはドライブモードを新装備し、「MID(標準)」、「SPORT」、「GREEN」という3モードを切り替えることができる。「GREEN」ではコースティング機能も備えている。

New MINI 諸元表

MINI 価格表

MINI公式サイト

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