2020年8月23日、インディカー・シリーズ第7戦となる第104回インディアナポリス500マイルレースがインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催され、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨選手が2017年大会に続く2度目の優勝を果たしました。
100年以上の歴史を持つクラシックレースのインディ500で、佐藤選手は史上20人目の複数回優勝者となりました。マシンに搭載するホンダ エンジンは3年ぶり、通算13勝目を挙げたことになります。
インディ500は毎年5月末、アメリカのメモリアルデイ(戦没将兵追悼記念日)の週末に開催されることになっており、決勝日には30万人を超える観衆の前で最高速度380km/hにも達するハイスピードで争われるレースで、走行距離も800kmというタフなレースです。ただ、2020年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から8月下旬に延期となった上、無観客での開催となっています。
レースは、日本人過去最高順位となる予選3番手からスタートした佐藤選手は、確実な走りで終盤にトップに浮上すると、最終ピットストップ後の競り合いを制し、2019年大会でトップと約0.3秒差の僅差で勝利を逃した雪辱を果たし、見事2度目の優勝を果たしました。
佐藤琢磨選手のコメント
「第104回インディ500に勝つことができ、言葉にならないくらい多くの方々への感謝の気持ちでいっぱいです。また、このコロナ禍の中、多くの方々のサポートがあって今年のインディ500が開催できたことにも感謝します。終盤の燃料戦略でディクソン選手に1周の遅れをとっていて、ゴールまでの燃費は少し厳しかったのですが、できる限り燃料をセーブする走りを続け、最終的には最後のバトルが激しくなったとしてもフルパワーで戦える燃料を確保できていました。ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)とホンダは、パワーもあって燃費の良いエンジンを作ってくれました。また、チームは最高のマシンに仕上げ、ピットストップで素晴らしい働きをしてくれました。日本のファンのみなさんは、夜中からのテレビ観戦だったと思います。応援ありがとうございました。インディ500での2勝目をこうして挙げることができたのは、みなさんの応援があるおかげだと思います。シリーズの最後までチャンピオンを目指してがんばります」