昔のヘッドライトは6Vだったが、今やレーザーライトまである進化の軌跡【動画】

ハロゲン・バルブ、キセノン・バルブに続いて登場したLEDライトは、H4バルブの電気エネルギーのおよそ4分の1しか必要とせず、キセノン・バルブが消費するエネルギーの半分しか必要としなかった。 またLEDは耐久性があり、昼光に近い色温度を持っているのも特長で、近未来のヘッドライトとして注目を浴びている。

初のオールLEDライト類を装備したフェートン
初のオールLEDライト類を装備したフェートン

LEDヘッドライト、LEDデイタイム・ランニングライト、フルLEDの3Dリヤライトを搭載した最初のフォルクスワーゲンのモデルは、2007年に登場したフラッグシップのフェートンだった。 そして現在のアルテオンは、アクティブな予測制御機能を備えたLEDダイナミック・コーナリングライトを装備している。 アルテオンのLEDデュアルヘッドライトは、車両がコーナリングを開始する2秒前からコーナー方向を照射することができるようになっている。

アルテオンのLEDヘッドライト
アルテオンのLEDヘッドライト

今後、高性能LEDヘッドライトは、ますます多くのモデルシリーズでキセノンライトに代わって主流になると予測されている中、フォルクスワーゲンはアルテオンからポロまでLEDヘッドライトを搭載したモデルをラインアップするに至っている。 たとえば、新型ポロは、LEDデイタイム・ランニングライトを標準装備し、明るいフルLEDヘッドライト、LEDリヤライト、LEDアンビエント室内照明などを備えている。

現在のLEDヘッドライをを装備するポロと初代ポロ
現在のLEDヘッドライをを装備するポロと初代ポロ

進化するライト類

シナリオを持つライト類の先駆となるのがアウディの新型A8の前後ライトだ。エンジンをスタートするとヘッドライト、デイタイム・ランニングライト、ウインカーなどが順番に華麗に点灯するアニメーション演出が行なわれる。それは一種の光のショーという感じで、最新のライト技術を誇示するデモンストレーションでもある。

現在は、低コスト車にはハロゲン・ライト、それ以上はHID(ディスチャージ・ライト、キセノンライト)ヘッドライトが主流だが、LEDライトも徐々に普及しつつある。そして多数のLEDライトを碁盤状にまとめ、前方カメラをセンサーに使用して対向車、先行車、歩行者などを識別し、照射範囲を自動で変化させるアクティブ照明方式のマトリクスLEDライトも登場している。

アウディA8のレーザーライト付きマトリクスLEDライト(左上)、有機LED、LEDを組み合わせたリヤランプ(右上)、リヤシートのLED照明
アウディA8のレーザーライト付きマトリクスLEDライト(左上)、有機LED、LEDを組み合わせたリヤランプ(右上)、リヤシートのLED照明

また、LEDマトリクス方式以外に、カメラの情報からLED光のリフレクター、シェードを機械駆動して照射範囲を可変制御したり、ステアリング操作と連動してカーブの内側を照射するアクティブ・ヘッドライト・システムも存在する。ライト類の性能、機能は時代とともに急激に進化している。

このようにヘッドライトや灯火類は、本来の機能の高機能化やアクティブ制御化と、クルマの前後の表情、さらには技術力やブランド性を象徴するデザイン的な意味合いを持っている。

EVのI.Dクロスのヘッドライト
EVのI.Dクロスのヘッドライト
フォルクスワーゲンのライト類の照明シナリオ開発担当のサンドラ・シュツーマット氏
フォルクスワーゲンのライト類の照明シナリオ開発担当のサンドラ・シュツーマット氏

ライト類の設計は形状のデザインだけではなく、今後は時間的な要素を含む4次元のデザイン、つまりタイムシーケンスを持つストーリー的なシナリオを作成する必要がある。さらにライト類は、他車や歩行者に対する光によるコミュニケーション・ツールとなることも予想され、ますますインテリジェントな存在として重要性を持つと考えられている。

フォルクスワーゲンの電動化モデルのライト類コンセプト・モデル
フォルクスワーゲンの電動化モデルのライト類コンセプト・モデル

これからはどのようにデザインし、どのような照明シナリオにするかが問われることになる。デザイナーとエンジニアは、かつてなかったような独創的なライトや照明方法を作り出すことができ、さらに将来的に照明も個人の意思に合わせることができる、パーソナライズできるようになると予測されている。

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