ZF HELLA社と戦略的パートナーシップを締結 カメラ、画像処理、レーダーなどのセンサー技術を共同開発

2017年6月20日、ZFとドイツの自動車部品サプライヤーのHELLA(ヘラー社)が戦略的パートナーシップを締結したことを発表した。この提携は、フロントカメラ、画像処理、レーダーシステムなどのセンサー技術の共同開発を目的としている。

ドイツ HELLA(ヘラー社)

ZF社はTRW社を買収し、運転支援システム、シャシー電子制御システムなどの製品を展開している。同じドイツのヘラー社は照明用灯火類、各種センサー類から車体用エレクトロニクス、ミリ波レーダーなどの製品群をラインアップしている。

この提携によって、HELLA社は技術開発を加速すると同時に、従来以上に市場への幅広い展開が実現する。一方、ZFは運転支援機能や自動運転に向けた製品ラインアップの一層の強化が可能になる。最初の共同プロジェクトはまもなく始まり、2020年には新しいカメラ技術を市場に投入する予定だ。

将来的にはユーロNCAPで高い評価、得点を得るためにはカメラを使用して歩行者や自転車、車線なども検知できる運転支援システムが必要となり、全セグメントのクルマ向けに前方カメラの需要が増加すると予想される。

両社の最初の共同プロジェクトは、ここに焦点を当てたもので、ZFとヘラー社は2020年の量産開始を目標に、自動車メーカー向けの製品開発を開始。ZFはハードウェアとその機能ユニット、個々のシステム、それらのインテグレーションに関する知見を提供し、ヘラー社とその子会社のHELLA Aglaia Mobile Vision社が画像ソフトウェアとアプリケーションの開発を担うことになっている。

中長期的には、自動運転機能用のカメラシステムや、商用車用、一般道路向けのアプリケーションの開発も構想されている。ZFはカメラ製品のラインナップを拡大し、自動車メーカーへの提案の幅を広げられるメリットがある。ヘラー社にとっては、運転支援システム関連のソフトウェアソリューション事業における新しい顧客とパートナーの獲得が可能となる。

両社はさらに短期・中期的に量産可能な新しいレーダーシステムの検討を行なうことになっている。ヘラー社の360度サラウンドビューレーダーとZFの中・長距離レーダーシステムを組み合わせることで、新しいソリューションの開発が可能になると構想されている。共同開発プロジェクトが新しいシステム構築する一方で、両社はそれぞれが個別に部品の開発を推進し、長期的な視点では、共通のシステムアーキテクチャーと製品群を持つことが、このパートナーシップに大きなポテンシャルをもたらすと考えられている。

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COTY
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