ZFグループは、2023年4月18日〜27日まで開催される「上海国際モーターショー 2023」で、電動化技術、ソフトウェア・デファインド・ビークル、自動運転車両向けの最新のイノベーションを出展している。世界最大規模の自動車業界の展示会となる上海国際モーターショー2023は、4年ぶりに世界中からのビジターを迎えて開催されているが、ZFはより持続可能で、安全で、手の届く次世代モビリティへの変革をプレゼンテーションしている。
主力の展示は、将来の800V電動ドライブシステムや、4Dイメージングレーダーの開発キットなど一連の新製品、技術、およびソリューションだ。
ZFグループのCEOであるホルガー・クライン博士は、「中国はイノベーションの世界的中心地となり、私たちは中国市場に長期的に取り組んでいます。当社はお客様とともに成長し、新しいモビリティ技術を革新して参ります」と語っている。
今年に入り、ZFの新しい800V電動ドライブシステムや車両制御ソフトウェア「cubiX」などのシステムソリューションが、中国メーカーの高級車に搭載され、世界市場にも導入されている。これは、ZFの中国市場への投資が、市場シェアの拡大によってその成果を生み出している証明だ。
2023年の初めにアジア太平洋地域の責任者に就任し、ZFグループ取締役会メンバーでもあるシュテファン・フォン・シュックマン氏は、「中国を中心とするアジア太平洋地域のZFの売上高は、ZFグループの世界売上高の約25%を占めており、2030年までにこの割合を30%に成長させる計画です」と述べている。
ZFはグローバルテクノロジー企業としてモビリティ業界の変革を推進し、クリーンで安全なモビリティをいつでも、どこでも、誰にでも提供することを目指している。この目的のために、ZFは2040年までに完全なクライメート・ニュートラル達成に向けて取り組んでいる。
風力発電はグリーンエネルギーの生産に重要な貢献をしており、電気モビリティのためにも必須である。中国では、ZF Wind Powerが、山東半島の風力発電所に70台の「Shift7K高速ギアボックス」の納入を完了した。この風力発電所は年間21億kWの発電能力を備え、人口84万人の小都市の年間電力需要を満たし、CO2排出量を年間130万トン近く削減することが可能になる。
ZF中国の社長で、ZFのグローバルエグゼクティブチームのメンバーであるルネー・ワン氏は、「近年、ZFは中国の自動車メーカーやモビリティ市場の新規プレーヤーとの距離を縮め、成長するために中国の新しい研究開発センターと生産施設に多額の投資を行なってきました」と説明している。
ZFは2022年に、済南、広州、上海の安亭、杭州、瀋陽、張家港、日照で新しい生産および研究開発プロジェクトを開始している。2023年の第2四半期には、ZF広州テクノロジーセンターが稼働開始し、広州エレクトロニクスファクトリーも着工するなど他地域を上回るペースで投資を続行しており、ますます中国におけるプレゼンスを拡大しつつあるのである。