【上海モーターショー2021】ZF 次世代インテリジェント車両向けメインコンピューターを発表

ZF本社、ZF中国は2021年3月23日、中国・上海で4月19日から開幕する「上海モーターショー2021」で近未来の車両のインテリジェント化を推進する、新たな技術を出展すると発表しました。

次世代のスーパーコンピューター

ソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)、つまり革新的なソフトウェアによって制御される車両は急速に拡大しつつあります。

将来の車両アーキテクチャの中核は、セントラルソフトウェアが実行する高性能のドメインまたはゾーンコントローラになると想定されています。

脳が体のあらゆる部分につながっているように、車両のセントラルコンピューターはすべてのセンサーやアクチュエータと接続し連携します。そして、自動運転、電動化、車両制御、統合安全の領域で、いまだかつてないモビリティ体験を実現していくと考えられています。

こうした背景から、ZFは上海モーターショー2021で、次世代の「プロAIスーパーコンピューター」を発表することになりました。

これはソフトウェア・デファインド・ビークルおよびソフトウェア・デファインド・ビークル向けのドメインまたはゾーンコントローラベースの新しい電子アーキテクチャとして設計されています。

ZFの取締役会メンバーとして、アジア太平洋地域を担当し、上海を拠点にするホルガー・クライン博士は、「ZFは車両のインテリジェント化において先駆的存在です。私たちは高性能コンピューター、最先端のソフトウェアソリューション、ハードウェアおよびシステムのノウハウにより、次世代モビリティ実現の準備ができています。当社のセンサーは車内外の環境を監視し、アクチュエーターはインテリジェントに車両の加減速や操縦を行ないます。そしてこれらすべてを高性能システムと組み合わせることで、想像を超えるイノベーションを起こし、次世代のモビリティに向けたデータに基づく新しいビジネスモデルをつくりだします」と語っています。

またZFは、次世代「プロAI」の世界初公開だけではなく、ソフトウェア・デファインド・ビークルのシステムサプライヤーとして、幅広い技術分野(自動運転、車両制御、電動化、統合安全)に関連した技術も出展します。

見どころは、高性能コンピューター、ソフトウェアソリューション、自動運転レベル2+、レベル4/5システム、プラグインハイブリッド「EVプラス」、Eモビリティ向け電動アクスルドライブシステムの最新世代、シャシ・システム・ソフトウェア「cubiX」、プリクラッシュ安全システムなどです。

商用車用支援システム

ZFは商用車技術のリーディングカンパニーとして、幅広い先端・運転自動化ソリューションを出展します。中国の最新の安全法規に完全に適合し、2021年中国市場に投入される先進緊急ブレーキシステム(AEBS)、燃費向上やCO2排出量削減への需要に対応するために開発された予測高効率クルーズコントロール(PECC:Predictive Economical Cruise Control system)、自動運転の頭脳であるバーチャル・ドライバーとの「インテリジェント・コントロール・インタフェース」と、そして車両安全のための車両運動制御システムとの連携を備え、自動運転開発を単純化し加速させるADOPT(Autonomous Driving Open Platform Technology)などがあります。

ZFは2021年で中国市場において40周年を迎えます。ZFは今や中国では1万2500人の従業員を擁し、年間売上8250億円という規模となり、この40年で、ZFは中国での販売、生産、設計から中国による事業主導へとシフトしてきています。

こうした記念すべき年にあたるため、今回の上海モーターショーは特に重視され、最先端の技術が出展されています。

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