2018年6月26日、グローバル・サプライヤーのZFとモービルアイが協業して運転支援システムや自動運転機能を強化する新世代の車載カメラを発表した。
モービルアイと共同開発した最新の車載カメラ「S-Cam4」製品群は2018年中に発売する計画としている。ZFは、モービルアイ社との協力関係を通して革新的な車載カメラを開発しており、自動車向けカメラ事業はZFの歴史の中で例のない成長を遂げている。
ZFの「S-Cam4」カメラ製品には新しい単眼カメラもラインアップされている。これは、ユーロNCAP 2020の安全テスト評価の新基準に対応し、クルマや障害物だけでなく歩行者や自転車を認識し、緊急自動ブレーキが作動できるように設計されている。
また、3個のレンズを備える「TriCam4」は、長距離認識用の望遠レンズと広い視野を持つ広角レンズが追加され、レベル2〜レベル3の先進運転支援システム(ADAS)に対応できる性能を持っている。
ZFで先進運転支援(ADAS)部門を統括するアイネ・デナリ上席副社長は、「ZFとモービルアイが力を合わせて開発するカメラは、ドライバーや社会に大きな貢献ができます。自動運転に向けた進化をサポートしながら、事故防止にもつながる世界最先端のカメラ技術を常に提供できることを嬉しく思います」と述べている。
モービルアイ社で先進開発&戦略を担当するエルツ・ダガン上席副社長は、「このプロジェクトは、モービルアイにとってADASに関する長年のパートナーであるZFとのさらに新たな一歩となります。新しい製品は、現状で最も厳しい安全基準に対応すると同時に、消費者のみなさまには価値のある部分的な自動運転機能を提供します」と語っている。
ZFは世界で12社を超える自動車メーカーに、フロントカメラを含むADAS用センサーを供給している。パートナー企業との提携を通してZFは、各自動車メーカーの要望に合わせたカメラ、レーダーおよびLiDAR(ライダー)を設計、開発、供給を行なっている。
今回発表した新世代のカメラ・ラインアップを投入することで、ZFはこの分野でのシェアを高める計画だ。