2011年8月末から、トヨタの愛知県・田原工場をラインアウトするスーパースポーツセダン、レクサスIS FのランニングチェンジモデルがドイツのZF社製のダンパーを新たに採用している。トヨタ並びにレクサス車が、ZF社からOEM供給を受けるのは今回が初めてとなる。
5LのV型DOHC8気筒エンジンを搭載して423psを発生するレクサスIS Fは、この強力なパワーを的確に路面に伝えると同時に、快適性や乗り心地をも充実させる必要がある。トヨタ・レクサスの発表のように今回のランニングチェンジでは主にシャシーの改良を行っている。そのためレクサスの開発チームは今回、ZF社のモノチューブ式ダンパー「MT45/13」を選択したのだ。
この「MT45/13」のセッティングは、在ドイツのトヨタ/レクサス開発部門とZF社のシャシーテクノロジー事業部(ザックス)が共同で行った。画像を見れば明らかなように前後ともダンパー内部にリバウンドスプリングを内蔵している。また常識的に考えればこれを最初のステップとし、近い将来にはZF/ザックスのCDC(連続可変ダンパーシステム)の採用も想定される。