【横浜ゴム】氷上性能と耐久性を大幅に向上させた第5世代のスタッドレス「iceGUARD 5」を発表 9月発売開始

ヨコハマの第5世代スタッドレス、iceGUARD5シリーズのiG50A(左)、iG50(右)

2012年7月30日、横浜ゴムは第5世代となる新しいスタッドレスタイヤ「iceGUARD 5(アイスガードファイブ)」(製品名:アイスガードiG50A iG50A)を9月3日から順次発売すると発表した。iG50とiG50Aは、トレッドパターンの相違により区別され、iG50Aは17インチかつ235幅以上のサイズ用として設定され、iG50は16インチ以下又は225幅以下になっている。サイズは12インチから19インチまで、全89サイズとなっている。

第5世代のスタッドレスは、凍結路でのグリップ向上と、耐久性向上、燃費性能を追求

iceGUARD5は、さまざまに変化する凍結路、雪路での性能を大幅に高めることをメイン・コンセプトにし、耐久性の向上や省燃費性能の向上もはかっている。

そのため、まず氷上の吸水効果を従来のトリプル吸水ゴムより約21%向上させた新開発のスーパー吸水ゴムを採用している。これは、新マイクロ吸水バルーンと新素材の吸水ホワイトゲルを組み合わせたもので、吸水ホワイトゲルはゴム内部で微小な大きさで分散配置され、新マイクロ吸水バルーンとの組み合わせることで、吸水効果が大幅に向上するというもの。

また吸水ホワイトゲルは、ゴムのコンパウンド材であるブラックポリマーⅡとの組み合わせで、低温時のゴムの柔軟性も向上させるという役割も果たしている。

さらに新マイクロ吸水バルーンの外殻は、氷上での引っ掻き効果も発揮する。このようにスーパー吸水ゴムを採用したことで、凍結路面での密着性、吸水性、エッジ効果が高まり、凍結路でのグリップ力が高められているわけだ。

iceGUARD5のユニークな点は、氷上性能と雪上性能を両立させるために左右・非対称のトレッドパターンを採用していることだろう。内側を氷上性能を高めるために接地面積を大きく取り、外側は雪上、シャーベット路などでの性能を高めるためにエッジ効果、せん断効果を重視したパターンを採用している。

これらスーパー吸水ゴムと非対称パターンの組み合わせという特徴により、氷上での制動距離は従来タイプより約8%短縮できているという。

こうした氷上・雪上性能の向上だけではなく、経年耐久性の向上もはかられている。

通常のスタッドレスタイヤの柔軟剤オイルは、時間の経過とともにゴムから揮発するが、iceGUARD5は、より分子が大きいブラックポリマーⅡと吸水ホワイトゲルを使用することで、揮発が少なく、3年間にわたって高レベルのゴムの柔軟性が維持される。

もうひとつ、燃費性能を高めるために、タイヤサイド部のプロファイル(タイヤの断面形状)を見直している。サイド部の曲率を小さくすることで、タイヤに荷重がかかった時のサイドウォールのたわみ変形量を減らし、結果的にタイヤの変形によって生じるエネルギーロス=転がり抵抗が低減できているのだ。データでは約5%の転がり抵抗を低減しているという。

ヨコハマ アイスガード5シリーズ サイズ表.

また、環境特化型トラック・バス用タイヤシリーズ「ZEN(ゼン)」のリトレッドタイヤ(再利用タイプのタイヤ)のラインアップに、氷雪上性能重視型スタッドレスタイヤ「ZEN 903ZW(ゼン・キューマルサン・ゼットダブリュー)」を追加し、8月から順次発売する。

発売サイズは11R22.5-14PRと11R22.5-16PR、275/70R22.5 148/145J、245/70R19.5 136/134Jの4サイズで、価格はオープンプライス。

横浜ゴム公式サイト

ページのトップに戻る