ヤマハ発動機は2025年5月14日、パシフィコ横浜で5月21日(水)~23日(金)にで開催される国内最大級の自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2025 YOKOHAMA」(主催:自動車技術会)に出展し、最新の技術ビジョンを体現した技術展示を行なうと発表した。また、「人とくるまのテクノロジー展2025 ONLINE」(STAGE1:5月14日~6月4日)にも、同様の出展を行なう。

ヤマハ発動機は、技術ビジョンを「楽しさの追求と社会課題の解決で、みんなの未来を創る」としている。企業目的の「感動創造」に向けて、「知能化」「エネルギーマネジメント」「ソフトウェアサービス」を新たなコア技術としてさらに強化している。そして、独自の開発思想である「人機官能」のもと培ってきた人間研究と既存の基盤技術との組み合わせで新価値創造に取り組んでいる。
技術ビジョンを体現する取り組みの例として、汎用性の高い自動車用電動駆動ユニット「e-アクスル)」やハイブリッド航空機用4連結電動モーター、そして2輪車の走行をさらに楽しく広げる技術として、電子制御CVT(無段変速機)「YECVT」や、電子制御シフト機構「Y-AMT」を紹介する。
EV用電動駆動ユニット 「e-アクスル」
自動車メーカーへの供給を目的とした、開発中の自動車用電動駆動ユニット。モーター、インバーター、ギヤボックスの3in1構造を採用し、高出力・軽量・コンパクトを追求している。

入力電圧は350V~800Vまで対応し、出力は200kW~450kW。さまざまなタイプの電気自動車に適用可能となっている。
ハイブリッド航空機用「4連結電動モーター」
ハイブリッド航空機や電動船舶用に開発中の高出力モーター・ユニットだ。連結して使用できることが特長で、4連結で2MW(1基あたり500kW)の出力になる。

組合せによって多種類の出力帯に対応でき、さまざまな業界の電動化を可能にする。油密構造の油冷を採用し、高定格出力を実現している。
電子制御CVT「YECVT」
グローバル市場で拡大しているスクーター製品、「NMAX155 ABS」の2025年モデルに搭載した電子制御CVT(無段変速機)。

ライダーの操作に応じて電子制御で変速比が変更され、従来の機械式CVTでは体感することが難しかったマニュアルトランスミッション車のような走行感覚を得ることができる。
電子制御シフト機構「Y-AMT」
「MT-09 Y-AMT」や「MT-07 Y-AMT」、「TRACER9 GT+ Y-AMT」などのバイクに搭載された、クラッチレバーおよびシフトペダルを廃したトランスミッション。

人機一体感の高い純粋なスポーツライディングの楽しさを広げるとともに、快適性や利便性も実現。クラッチ操作やシフト操作はライダーの手元のシフトレバーに集約。また、シフト操作が不要なATモードも搭載している。
ヤマハ発動機「技術ビジョン」公式サイト:https://global.yamaha-motor.com/jp/design_technology/technology-vision/