セカンドマインド マツダとMBD開発用の機械学習AIソフトのライセンス契約を締結

モデルベース開発(MBD)の分野で機械学習AIソフトを開発するスタートアップ企業の「セカンドマインド」は、2022年2月3日、マツダと世界で初めて複数ライセンス契約を締結したと発表した。

マツダがパワートレーン開発に採用したアクティブラーニング ソフトは、エンジン キャリブレーション(制御の適合化)の効率向上を目的としている。

今回、マツダが採用したのは次世代のSKYACTIVエンジンを制御するECUプログラムのキャリブレーション用だ。従来のエンジンECUのモデルベース開発では、数値モデルの基礎となるデータを、幅広い回転域、幅広い負荷域をカバーできるように、実機を使用して回転数や負荷を変えながら膨大なデータを取得し、そのデータ値をモデル(数式)に落とし込む作業が必要であった。

セカンドマインドのアクティブラーニングを導入することで、機械学習により実験の早いタイミングでデータ特性をクラウドAIが把握し、その後のデータ取得のためのテストを自動化し、説明可能な予測、結果を導き出すことができる。

さらに。AIで拡張した知能により、熟練したエンジニアの判断力をサポートすることも可能になる。具体的には、初期の測定データを基に、信頼度の粗い予測モデルを生成し、予測の信頼度を高めるために、どのような条件で測定すべきか実験計画が推奨される。エンジニアが計画を了承し、新たな測定データが得られると、機械学習は実験データのモデルを改良して予測の信頼度を向上させていくというフローで、実機での実験回数が大幅に削減できるのだ。

具体的には、最大50種類のパラメータ、制約条件を前提に、実験データをソフトが取り込むごとにAIが学習し、高精度なキャリブレーションに必要な実験計画を自動的に更新・生成。

その段階ではデータには含まれていないエンジニアの技術蓄積をAIに追加することもできる。その結果、膨大なデータ取得のための実験工数を大幅に低減しながら、より高精度なキャリブレーションが実行され、そのキャリブレーションされたデータをモデルに落とし込むことができるのだ。

その結果、従来より80%少ないデータ数で高精度なモデルが作成でき、データ測定に必要な実験時間は50%短縮。さらに実験時に必要となる高価なワンオフの試作部品を最大40%削減でき、コストの低減と開発速度の向上を実現することができるのだ。

セカンドマインド社は2016年にイギリス ケンブリッジに設立(日本法人は2020年12月に設立)されたスタートアップ企業で、ケンブリッジ大学における機械学習AIの研究の成果を実際のモデルベース開発に活用し、自動車業界が革新的なクルマをより早く開発できることを目指している。

コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化が進むことで自動車開発の負担が増大する中で、モデルベース開発への対応を急ぐ自動車業界の重要なツールとなるソフトウエアを提供する。

さらに、今後はハイブリッド、BEVのパワートレーン制御システムや、CASEなどの先進制御系開発領域を対象にして、過去2年間続けてきた共同研究開発も継続し、それらの分野に適用することも想定されている。

セカンドマインド 公式サイト


The Mortor Weekly

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