ミシュラン 世界初の大規模タイヤリサイクル合弁会社の支援へ

ミシュランは2023年4月19日、「スカンジナビア エンバイロ システムズ(Scandinavian Enviro Systems:エンバイロ)」と「アンティン インフラストラクチャー パートナーズ(Antin Infrastructure Partners:アンティン)」をサポートすることで、世界初の大規模なタイヤリサイクル事業を推進する合弁会社の設立を支援したと発表した。

スウェーデンに本社を置くエンバイロは、使用済みタイヤからカーボンブラックと熱分解油などの良質な原材料を抽出する特許技術を保有している。アンティンは、パリ、ロンドン、ニューヨークなどに拠点を置き、専門知識と投資を通じて、欧州と北米のインフラに長期的な価値を提供している。

両社は、タイヤを100%持続可能にするために進化を続けるミシュランと提携して合弁会社を設立し、タイヤ業界のサーキュラー・エコノミー(循環型経済)を加速させる。

ヨーロッパ初となるこのタイヤリサイクルプラントは、2023年前半スウェーデンのウッデバラ市に建設予定で、2025年までに完全に稼働する計画だ。その後、ヨーロッパ全域にタイヤリサイクルプラントを建設し、 2030年までに年間最大100万トンの廃タイヤのリサイクルを目指すことになる。これはヨーロッパで毎年廃棄されるタイヤの3分の1に相当する。

ミシュランはリサイクルプラントに使用済みタイヤを提供し、廃タイヤから回収したカーボンブラックと熱分解油の供給を受ける相互供与契約の締結をしている。

ミシュランの経営評議会メンバー、ハイテクマテリアル担当ビジネスディレクターのモード・ポルティリアッティ氏は「大規模なタイヤリサイクル・グループの構築は、持続可能で循環型のタイヤ生産を目指すミシュランの挑戦における重要な一歩です。循環型産業のために革新的なパートナーシップを構築し、タイヤの環境への負荷をさらに低減していきます」と語っている。

Scandinavian Enviro Systems 公式サイト

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