ミシュラン「パイロットスポーツ5」試乗記 比較テストで分かったその性能

ミシュランの高性能スポーツタイヤ「パイロットスポーツ5」が2022年1月に発表されたが、テストする機会があり試乗してきた。

テストフィールドはGKNのテストコースで、高速周回路やハンドリング路で操縦安定性、パターンノイズ、ウエットハンドリングなどのテストを行なった。テストカーはカローラスポーツで装着サイズは225/40-18インチ。そして比較用にパイロットスポーツ4との比較テストができた。パイロットスポーツ5はこのPS4の後継モデルなので、比較試乗はとても分かり易かった。

高速周回路はオーバル形状で両サイドはバンクになっているレイアウト。速度はそれほど高くなく小さいRは70km/h、大きいRで100km/hでの走行。PS4、PS5という順番でテストしたが、PS4自体がそもそも高性能スポーツタイヤであるため、こうした速度域を流して走行するだけでは大きな違いは感じられない。しかしながら、乗り心地や静粛性では違いを感じられたのだ。

パイロットスポーツ4の後継モデルパイロットスポーツ5がデビュー

PS5はPS4と比較してまろやかになって静粛性も上がっている。それでありながら剛性感もあるフィーリングだ。ただまろやかな分高荷重となった時にどんな反応が出るのか? 次のウエットハンドリング路でテストしてみた。

最初PS4で走行すると、高荷重が連続するシーンでは、ある一定のところで少し柔らかく感じられるシーンが顔をだすが、PS5では同じシチュエーションでもずっと同じ姿勢が保てるという違いがあった。ウエット路面でもまろやかさの違いは感じられているのに、タイヤの剛性そのものは上がっていることが明確な違いとして感じられる。

ドレスアップ効果も期待できるデザインになった

高いグリップ力を持ち、優れた操縦安定性という魅力を感じさせる新タイヤだった。さらに見た目のかっこ良さでもデザインされており、フルリングプレミアムタッチという処理が施され、タイヤのサイドウォールがロゴや文字類が綺麗に浮き出るような処理が施され、高価な高性能タイヤの印象を与えているのだ。

さて、この高性能スポーツタイヤPS5の位置付けはストリート向けで、ときどきサーキットも走るというユーザーにはパイロットスポーツ4Sがあり、サーキットメインのユーザーにはPSカップ2、さらにPSカップ2Rというスポーツタイヤがある。

PS4が高性能スポーツタイヤだっただけに、PS5がこれだけの性能向上をすることができたのか、少しおさらいをすると、非対称トレッドパターンを採用し溝面積を拡大。排水性を高めたトレッドのインサイド側と高い剛性をもたらすトレッド外側の大型ブロックにより、ウェット、ドライどちらの路面でも高いグリップ力を発揮できるように設計。

その結果、ミシュランの資料では、ウエット路面での走行ラップタイムは従来のパイロット スポーツ4に比べ最速1.7%、平均ラップタイムで1.5%短縮しているという。

またトレッド部の補強ベルトには、高強度で耐熱安定性に優れたハイブリッド アラミド繊維/ナイロン材ベルトを採用。このベルトによりトレッドの変形を抑制し、路面との接地面の変形を抑えていることも大きな要因だ。またコーナリング時における接地圧分布が、より均等になるよう内部構造もチューニングされているため、コントロール性も上がっているというわけだ。

またウエット性能の向上では、コンパウンドにシリカを増量し、ウエット路面でのグリップ力の向上、耐摩耗性能の向上、低転がり抵抗の低減を図り、全43サイズ中で42サイズがタイヤラベリング制度で「A(低転がり抵抗)/a(ウエットグリップ性能)」を獲得している。

こうした要素によってウエットハンドリング路でもパイロットスポーツ4との違いを感じることができたというわけだ。<レポート:高橋アキラ/Takahashi Akira>


The Mortor Weekly

ページのトップに戻る