ジェイテクト 事業ブランドを再編し「JTEKT」に統一

電動パワーステアリング、ベアリング類や4WDシステムのサプライヤーで、日系4大工作機械メーカーの1社でもあるジェイテクトは2022年1月19日、これまでの事業間の垣根を取り払い、真の合併によりさらなる成長を遂げるために、2022年4月にすべての事業ブランドをJTEKTに統一すると発表した。

その背景には、自動車業界を取り巻く環境は先行き不透明で、将来予測が困難な状況であり、こうした環境下で旧来の体制を維持したままでは、持続的な成長の実現はできないと考え、ジェイテクトは、2021年をリボーン元年と位置付け、役員体制の刷新、本店所在地の刈谷市移転、既存事業の技術シナジーの創出、営業機能の拡充、グループ会社の再編などを積極的に推し進めてきている。

そして事業部間のさらなるシナジーを実現し、合併企業としてリアルなひとつの企業となるために、事業ブランドをJTEKTに統一する。事業ブランド統一というリボーンにより、技術・営業・生産のシナジー効果を高め持続的成長を実現していくとしている。

ジェイテクトは、ベアリング、ステアリング・メーカーの光洋精工と工作機械メーカーの豊田工機が合併して設立され、さらにトルセンLSDも買収して、分野の異なる製品を展開していることもあり、産業・ベアリング部門はKOYOブランド、工作機械類はKOYOとトヨダ ブランドなどが存在していたが、今後はすべてジェイテクトのブランドに統一される。

まず本店については、名古屋市から刈谷市への本社機能移転に続き、21年6月に本店登録を大阪市から刈谷市に変更している。トヨタグループの集積地である愛知県に本社・本店を移すことによりトヨタグループ各社との連携強化を推進する。

役員体制は経営役員制を導入し、スリムでフラットな役員体制とし、意思決定の迅速化と事業本部間での連携体制を構築する。

ギヤ部門は事業本部間の連携体制を構築し、自動車部品、軸受、工作機械それぞれで培った強みを融合させ、オンリーワンの技術を提供するギヤビジネスを立ち上げ、21年11月には高性能ギヤを開発する「ギヤ・イノベーションセンター」を開所している。

また21年6月に軸受事業本部から自動車のシャシーを支えるハブユニットを自動車事業に移管。ハブ単独での技術レベルアップだけでなく、駆動製品であるドライブシャフトやステアリングとのシナジーなどによる自動車のシャシー領域での高性能化を目指している。

同時にアフターマーケット事業本部を新設し、軸受製品を中心に取り組んできたアフターマーケットの販売活動を自動車部品、グループ会社商品に広げ活動を強化し、幅広い補修商材をラインアップしていく。

その他にグループ会社を再編し、販売ネットワークの充実を目指し、販売会社3社を統合。21年10月にジェイテクトセールスを発足させ、高精密製品を担当するジェイテクトファインテック、熱処理と産業機械向け製品を担当するジェイテクトサープレットも始動する。さらに「DX推進室」と「カーボンニュートラル戦略室」を社長直轄の全社横断組織として新設している。

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COTY
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