電気自動車の開発は加速度的に行われているが、車両の開発と共にインフラ整備も重要課題。インフラ整備次第でEVの普及速度が決まるといっても過言ではないだろう。そのインフラ整備で求められる要素のひとつ、EV用充電器の需要に応えるべく、GSユアサから急速充電器が発売された。
GSユアサは長年培ってきたリチウムイオン電池及び、充電器の開発技術は知見を集積し、EV用急速充電器「EVC-50KA」を開発した。
今回の充電器は個人で購入するタイプではなく、各行政機関や商業施設などに設置されるタイプのもので、今年度の販売目標台数は200台になっている。
スマートグリッドにおける車載電池の2次利用の実証実験開始
また、使用済みとなる車載リチウム電池の2次利用についても、積極的に研究がなされ、GSユアサ、三菱商事、三菱自動車、リチウムエナジージャパンの4社が共同で、2010年秋より京都において、EVリチウムイオン電池の2次利用事業モデルの実証試験が開始される。
車載リチウムは車載としての役目を終えた後も、エネルギーの貯蔵や産業用機器の電源として利用できることがわかり、スマートグリッドにおける太陽光発電した電力を蓄電し、その電力を用いて急速充電器に流用するシステムを開発した。
*PV-EVシステムを活用することで、システムの電池コスト低減、化石燃料の有効利用を通じた環境負荷の低減につなげていくことを目指すことになる。
文: 高橋アキラ
*PVはPhotovoltaicの略で太陽光発電を意味する。