グッドイヤーがル・マン24時間レースに革新的なタイヤセンサーを投入

グッドイヤー本社は2023年6月6日、6月10日〜11日に開催されるル・マン24時間レースに、革新的なな機能を搭載したレーシングタイヤを投入すると発表した。

出場マシンは先進技術・特別枠でNASCARガレージ56で出場する新型シボレー カマロZL1に装着する。

その革新的な機能とは、タイヤの空気圧と温度を記録できる初のリアルタイム・インテリジェンス機能だ。つまりタイヤ版テレメトリーというわけだ。

このレーシングタイヤには、製造段階で電池不要のパッシブセンサーが埋め込まれている。センサーには「サイトライン」が組み込まれており、レース展開に合わせてリアルタイムのタイヤ・データをチームに提供することができるのだ。

タイヤ内側に埋め込まれた「サイトライン」センサー

チームのエンジニア、ドライバーはタイヤの空気圧や温度をリアルタイムで把握でき、それに合わせて最適なマシン・チューニングができる。例えば可変スタビライザーの微調整などができるのだ。

グッドイヤーのリチャード・J・クレーマーCEO

「タイヤはマシンと路面が唯一接触する部分で、そこから得られるリアルタイムの情報は、過酷な条件下でもドライバーのパフォーマンスを最大限に発揮させることができる可能性を秘めています。グッドイヤーはモータースポーツ界で新たな扉を開くタイヤ・インテリジェンスを導入できることを誇りに思います。また、NASCAR、ヘンドリック・モータースポーツ・チーム、シボレーとともにガレージ56プロジェクトに参加できることは光栄です」と語っている。

チームに供給するスリック、インターミィディエト、レイン・タイヤ

ちなみに新型シボレー カマロZL1を走らせるヘンドリック・モータースポーツ・チームが起用したドライバーは、マイク・ロッケンフェラー/ジェイソン・バトンというレジェンドで、これまでに12ヶ月間、8サーキットで10回のテストを実施しており、1万2000km以上を走りこんでいるという。

シボレー カマロZL1

なお、グッドイヤーは、LMP2クラスではワンメイクタイヤ・サプライヤーになっており、ル・マン24時間レーに積極的に関与している。

COTY
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