デンソーテン 城崎・湯村温泉でオンデマンド乗合交通の実証実験

デンソーテン、全但バス、順風路、デンソーソリューションは2021年11月4日、兵庫県の城崎・湯村温泉エリアで、観光客をターゲットとしたオンデマンド交通の実証実験を11月1日から開始したと発表した。

オンデマンド交通は、利用者の予約に応じて運行する乗合交通サービスで、利用者は乗車・降車位置を選択して配車予約を行ない、事業者は予約状況に応じた運行経路の設定と配車指示を行ない、乗り合いバスを運営することで利用者と事業者の双方に便利な移動手段として、地域の交通空白地域等での運用を目指している。

城崎・湯村温泉エリア周辺は、鉄道やバスといった既存交通での移動が難しい観光施設があり、観光客の移動が課題となっていた。さらにコロナ禍により個人/小グループでの旅行が増加すると予想されることから、新たな移動手段の在り方を検証・創造し、観光客の公共交通の利便性向上と、観光地の回遊性向上によるエリア経済活性化を目的としている。

この実証実験では、多くの自治体、事業者に導入実績のある順風路のオンデマンド交通システム「コンビニクル」と、タクシー配車システムの開発で培ったノウハウを活かしたデンソーテンの試作タブレットが連携した新システムを活用。この地域の公共交通を担う全但バスが、観光型オンデマンド交通の運行を実施する。

このシステムを導入することで、固定ルートを巡回しているバスのドライバーや初めて配車業務のオペレータを務める事業者が、オンデマンド交通という新たな仕組みに対応できるようサポートが可能になる。また、目的地に最適なルートで自由に移動できるよう、観光客のニーズに合った移動サービスを提供することができる。

システムは次のようになっている。
・観光客からオンデマンド配車依頼を受ける→電話予約/スマートフォン/PCからはWEB予約
・電話予約の場合、オペレーターがWEBアプリで乗車位置や時間情報を入力
・システムがオンデマンドの配車を設定/対応車両のタブレットに自動で配車メッセージを送信
・オンデマンド運行を実施。宿泊施設などへお迎え→周辺観光地への移動

参加する3社は、全但バスが事業主体(オンデマンド交通運行、コールセンター受付など)、デンソーテンはタブレット、タブレット向け試作アプリケーションの提供、順風路がオンデマンド交通システムの提供、運用を担当する。

実証実験概要

実証期間:2021年11月1日(月)~2022年2月15日(火)運休予定なし
提供時間:9:00~18:00
運行車両:小型車両5台
利用対象者:観光客
運行エリア:城崎温泉周辺観光地(兵庫県豊岡市)/湯村温泉周辺観光地(兵庫県美方郡)
料金:片道1000円/人(対象外エリアは片道2000円/人)
全但バス公式サイト:https://www.zentanbus.co.jp/information/29558/

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