デンソーとオランダ・アムステルダムに本社を置くデジタル地図、交通情報サービスのプロバイダー「TomTom (トムトム)」は2019年1月4日、自動運転車向けのソフトウェアプラットフォームの開発で協業し、自動車運転の未来へと繋がる取り組みを加速させて行くことを発表した。なお2社は既に日本で協働するチームを発足させている。
トムトムの高精度デジタル地図にデンソーのテクノロジーであるカメラやレーダーなど、車載センサーを連携させることで、ローカライゼーション(車両位置特定)、道路&交通状況の認識、経路探索など完全自動運転システムに向けた機能の強化を実現させるとしている。
今回のトムトムとデンソーとの協働で、通信を利用するリアルタイムのマッピングシステムの開発をし、デンソーはマーケットリーダーとして高速道路や都市部の幹線道路で、自動運転のための地図システムの提供を目指すとしている。また、デンソーのセンサーをトムトムの高精度デジタル地図と組み合わせることで、より高い信頼性、安全性を備えたマップ作成システムの実現が可能となる。
高度運転支援システムや、自動運転用のマッピングシステムは走行中、トムトムの高精度地図のリアルタイム更新をサポートする。これを可能にするのが「ローダグラム(Roadagram)」と呼ばれるクラウドベースの地図アップデート情報で、道路の実際の状況を高精度地図に確実に反映させる。
このローダグラムを調査用車両のセンサーから取得される最新のデータと組み合わせることにより、きわめて高精度なグローバル規模の高精度地図を生成することができる。そして、生成された最新の地図データはトムトムの革新的な地図配信システムである「オートストリーム(AutoStream)」により走行中の車両へと提供されるのだ。
トムトムのハロルド・ゴディンCEOは、「自動車用のADAS技術を長年にわたってリードしているデンソーと協力し、同社の日本および世界中の顧客に貢献できることを大変光栄に思います。また、このデンソーとの協業はトムトムの高精度地図とオートストリームが自動運転車に欠かせない要素であるということを示しています」と語っている。