2017年8月28日、世界的な自動車部品サプライヤーのコンチネンタル・オートモーティブはインテリアの素材として革新的な発光する表面材開発したと発表した。
「車内インテリアの表面に光源が組み込まれ、発光して色の変化を可能にすることができるようになりました。ドライバーの疲労や危険な交通状況が発生した場合、表面の色を変化させることで、ドライバーに注意を促すことができるのです」とコンチネンタルのインテリア表面素材部門を統括するジェンス・ユネマン氏は語る。
インテリアの表面材と照明技術を組み合わせることで、体内時計や天候、周囲の明るさのレベルによって素材のバックグラウンド照明を調整することができ、さらに照明の光の色や強さでムードを表現することもできる。
もちろん運転席、助手席、後部座席に個別の照明することも可能。さらに、運転や読書、睡眠、何もせずリラックスするなど、人の行動に応じて照明を変化させることもできる。つまり、車内のインテリアを個々の環境や運転状況に応じて変化させるることができるわけだ。
「半透明のこの発光素材は、今後、電気自動車や自動運転において重要な役割を果たすと期待されます。今後の実用化に向けた開発では経年変化による光の強さ、色の耐変色性など、素材のスペックを煮詰めることが課題です」とユネマン氏は語る。
今回開発された半透明の表面素材は、車両の内装にパーソナライズした機能を加える重要な技術と位置付けられている。光の透過性の高い素材は、素材自体の発光と、その周囲を照らすことで、今までにない新しい照明デザインや機能を生み出すことができると想定されている。
なおこの新素材は、9月にフランクフルトで開催される2017年国際モーターショー(IAA)で正式に披露される。