ITS技術を加速させる新事業部をシリコンバレーに新設 コンティネンタルオートモーティブ

コンティネンタル ITS
自動運転化、燃費提言、交通安全の大幅な向上のためにはITS(高度道路交通システム)は必須となっている

2014年8月22日、自動車部品の世界的なサプライヤー、コンテネンタルオートモーティブは、高度道路交通システム(ITS) の関連技術をより進化させるため、IT業界と自動車業界のイノベーターで構成される国際的なチームを編成し、「ITSシステム LLC」と呼ばれる新しい事業部を米国カリフォルニア州シリコンバレーに拠点を設けたと発表した。

この「ITSシステムズ」の社長には、車両ネットワーキング、自動運転化技術の専門家であるセバル・オズ氏が就任した。彼女は前職でGoogle社における自動運転車のプロジェクトに参加していた経歴を持っている。

前職のGoogle社のシニアビジネス開発マネージャとして、自動運転車の発売に関連する事業開発やマーケティングに関わってきた。そのため2014年、サンフランシスコで先進技術に取り組む女性の代表として表彰されている。

コンティネンタル ITS
新部門「ITSシステム LLC」の社長に就任したセバル・オズ氏

コンティネンタル社のCEOのエルマー・デゲンハート博士は「この取り組みは、クルマのインターネット化が不可欠という当社の戦略を示しています。当社の目的は交通事故をなくし、エネルギー消費を最小限に抑え、クルマの快適さと利便性を追求することで、そのために自動車同士のリアルタイムな情報交換を実現することです」

「当社のシリコンバレーの新しいチームは、先駆的な、技術革新を実現するためにシリコンバレーで活動する一流のデジタル技術専門家のノウハウや創意、自動車の大量生産に関するユニークで信頼性の高いソリューションの開発を可能にします」と語る。

コンティネンタル社は、ITSは交通や交通施設の状態を大規模にインテリジェントにネットワーキングすることで、クルマが新しい交通誘導システムの一部になるとしている。ネットワークされたクルマ車 (コネクテッドビークル) とITSは、将来の交通における不可欠な技術と考えているのだ。

セバル・オズは「コンティネンタルのITSチームを率いて世界クラスのエンジニアリング サービスを開発できることに私は興奮しています。私たちの使命は、ハイテクおよび自動車の両分野における強力なパートナーシップを構築することで、モビリティと安全性を劇的に向上させることです」と、述べている。

すでに、コンティネンタル社はITSコンポーネントの主なサプライヤーの1社となっている。車同士(車車間)、さらにはインフラと素早く通信できるコネクテッドビークルは、さまざまな可能性を切り開くためインテリジェント・アプリケーションが必須であり、このようなアプリケーションには、ルートに潜む危険や障害物をドライバーに知らせるために、他のクルマやインフラ、またはバックエンド(クラウド)からのデータや、交通量、車体、および交通管理などのその他の情報を利用することが含まれる。

このようなソリューションを開発するには、データの保護が最優先の課題となるが、コンティネンタル社は世界トップクラスのシステムを開発するために、ビッグデータ(IBM)、信頼性の高いセキュリティ(Cisco)、地図データ(Nokia HERE)における主要な技術サプライヤーとのパートナーシップ契約をすでに締結しており、これらをベースにITS技術の開発をさらに加速させることになる。

コンティネンタル・オートモーティブ日本 公式サイト

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