概要
ポテンザのスポーツタイヤ2タイプが新世代へと進化して登場した。
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RE-71RZ
サーキット走行を本気で極めるユーザー向けの「ポテンザRE-71RZ」は、先代RE-71RSの後継モデルになるが、近年ブリヂストンのタイヤ基盤技術が大きく進化したことで、さまざまな製品が大きな進化をとげている。

RE-71RZは基盤技術ENLITEN(エンライトン)をベースに、サーキットでの限界性能を求めるユーザーをターゲットに開発。操作に対する応答性やグリップ限界付近でのコントロー性などに強いこだわりを持つユーザーに向けて開発されている。ちなみにRE-71RS比で筑波2000のラップタイムは1.2%短縮、ウエットでも1.1%短縮しているという。
その進化の秘密はゴムとパターン形状だ。ブロック剛性を高めてグリップ力を上げていくが、スリックショルダーとローアングルグルーブの剛性を上げて対応。またワイドストレートグルーブによってウエット性能も向上させている。


ゴムでは、高強度ポリマーとグリップ向上材を新配合設計して路面への食い込むゴムとしてグリップ力を発揮し、ウォームアップ性も向上させている。さらに接地形状を均一化することで、ブロック剛性を活かすことができ、高いグリップ力を発揮することできるとしている。
アドレナリンRE005
もうひとつの新製品は「ポテンザ・アドレナリンRE005」だ。日常使いをメインに週末はスポーツドライブも楽しむといったカジュアルスポーツタイヤだ。


パターンでは、アウト側ブロックの剛性を上げ、グリップ力を向上。イン側パルスグルーブで排水性能を上げるパターンを採用した。ゴムではウエット特化ポリマーとRRC低減ポリマーを組み合わせる新配合設計で、グリップ力を向上させている。そして接地面の均一化を行なっている
試乗テスト
この日のテストは、ポテンザRE 71 RZとRSとの比較を筑波1000のコースで、GRカローラを使ってテストした。アドレナリンRE005は駐車場内にパイロンコースを設置し、レーンチェンジとスラロームを行なって先代アドレナリンRE004との比較で試乗テストを行なった。

なおRE-71RZの開発にはレーシングドライバーの立川祐路、佐々木雅弘、井口卓人、蒲生尚弥の各選手が関わっており、この日もデモンストレーション走行を披露していた。

さて、RE-71RZとRE71-RSの比較では、性能差がわかりやすいように、共に新品タイヤで走行し、同じクルマでタイヤを履き替えるという贅沢なテスト方法だったのだ。
最初にRE-71RSでアウトラップ、計測2ラップ、クールラップ、インラップで走行。ピットに戻って新品の新商品RE-71RZに履き替えて同じラップ数で走行という方法だ。

比較しての違いは、ブレーキング時の縦方向の剛性の違いが伝わってくる。RZはしっかりとしたグリップがあるなかで剛性があるため、安心感が高まる。これまでのRSも十分高性能であるわけだが、こうして比較するとかなり印象が変わってくる。
もうひとつはグリップの違いがある。RZのグリップは溶けるようなグリップ力を発揮し、流れてもグニュっとした中でグリップしているので、流れても不安にならない。極端に言えば滑りながらグリップしている感覚だ。コーナー出口で加速状態であれば、「流れてるけど踏めるな」という感覚になる。
RSではそこまでの安心感はなく、流れてしまうとやや怯んでスロットルを戻すことになるので、感覚の違いは大きい。またブレーキング時の剛性感というのは特に意識に残るものではなかったのだ。
エンライトンという基盤技術の上にサーキット走行用のハイグリップタイヤとして開発しただけあって、コントロール性の良さ、安心感、剛性感を違いを感じることができた。
ラップタイムの比較では、タカハシは筑波1000のコースとGRカローラの組み合わせで走行するのは初めてとあって、周回ごとにタイムが上がってしまったため、タイヤの限界性能差を評価する物差しにはできなかった。参考までにRSは44秒498、RZは42秒866と約1.6秒もタイムが違っている。
代わりに、開発を担当したひとり、レーシングドライバー佐々木雅弘氏がチューンドGR86(ターボ+ワイドトレッド)でのタイムをお伝えすると、先代RE-71RSは38秒658、新製品のRE-71RZは38秒202と約0.5秒ほど速くなっていた。

またSUPER GT500で3度のシリーズチャンピオン獲得など活躍した立川祐路さんは、コメントとして「誰もが意のままに操れる操作性の良さ、ウォームアップの良さ、そしてウエット性能にもこだわった」と語っており、コースインしてからすぐにピークに近づくことも語られ、レースでは強力な武器になることは間違いない。
こんなにも違うのかアドレナリン
ポテンザ・アドレナリンRE005は駐車場内のパイロンコースでテスト。スラロームとレーンチェンジというメニューで、これも先代のRE004との比較試乗テストだった。
最初にアドレナリンRE004で3ラップして、アドレナリンRE005に乗り換え3ラップ。そして最後にもう一度RE004に乗り換えて2ラップするというメニューだ。コースは短く、速度も40km/h程度なので、その違いがわかるのかと疑問はあったが、これが乗ってみると明らかに異なる性能を感じることができたのだ。
それは、初期応答の良さとリヤの追従性の良さという2点でその違いが感じられた。RE005ではレーンチェンジではリヤの応答性が良いため、すぐに直進状態に戻ることができ、早い段階で加速状態になれるといった車両の安定姿勢が感じられるのだ。
そしてスラロームではリヤの追従性の良さを感じつつ、操舵初期の応答の良さがあり、気持ちよくスラロームできる違いがあった。RE004はRE005と比較すると初期応答にわずかな遅れがあることがわかり、リヤの追従性の違いで姿勢が安定するまでの時間がかかることも感じられたのだ。
これは一体どういうことなのか。エンジニアに話を聞くと、基盤技術のエンライトンの効果が大きいことと、ゴムが異なっていること、やや浅溝にしたことでブロック剛性が高まったこと、そして接地面の均一化などが要因としてあるという説明だった。
ブリヂストンは、2025年11月に行なったスタッドレスタイヤ「ブリザックWZ-1」、そして2026年2月のプレミアムSUV向け「アレンザLX200」、スタンダードモデルの高級化を果たした新ブランド「フィネッサ」と立て続けに新商品を投入し、さらに今回のサーキットアタック向け「RE-71RZ」、カジュアルスポーツ「アドレナリンRE005」とカテゴリーが全く異なるタイヤでありながら、基盤技術エンライトンによって、全ての製品において性能が向上していることを体験できた。まさにすごい進化が続いていると感じる体験試乗テストだったのだ。
【サイズと価格 ポテンザ RE-71RZ】

【サイズと価格 ポテンザ アドレナリン RE005】














