ブリヂストン 天然ゴムの持続的な供給に向け自社農園への投資強化

ブリヂストンは2022年8月10日、タイヤの原材料となる天然ゴムの持続的な供給を目的として、同社が保有する東南アジアの天然ゴム農園へ投資を強化することを決定したと発表した。2030年までの投資総額は約32億円となっている。天然ゴム農園の持続的な運営を通じて、バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現への取り組みを加速して行くとしている。

ブリヂストン・グループは、サステナビリティを経営の中核に据えており、ビジョン「2050年サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」と実現するために事業を展開している。

そのため、持続可能なタイヤとソリューションの普及によって、安心、安全な人とモノのモビリティを支え続けるためにも、タイヤの主要な原材料である天然ゴム資源を持続的に確保していくことが重要と位置付けている。

今回の投資は、再生可能資源としての天然ゴムの持続的な供給に向けて、自社農園の生産性の向上を図ることを目指している。ゲノム解析技術を用いて選抜した安定した収量を持つ優良種(エリートツリー)の導入や、自社農園内パラゴムノキの樹齢や植林サイクルを踏まえた計画的・継続的な植林、さらには AI画像診断を用いたパラゴムノキの高精度病害診断などの病害対策やビッグデータを活用した植林計画最適化システムなど最新のテクノロジーを導入することで、同じ面積で収量を2022年計画対比で2035年時点で約2倍に向上させて行くとしている。

また、グループが保有する天然ゴム農園を持続的に運営することにより、現在の樹木に固定されている約 590万トンのCO2の維持に寄与し、今後も荒廃地への植林や優良種の拡大などによる固定量の拡大を図って行くことになる。

さらに持続可能な運営に向けて不可欠な、地域との共生にも取り組み、東南アジアの自社農園においては、すでに地域住民への自社クリニックの解放、COVID-19 ワクチン接種や、農園の一部を学校用地へ提供、学習用パソコンを寄贈するなど、地域社会への貢献や持続可能なサプライチェーンの実現に向けた活動も実施している。そして、パラゴムノキの苗木を小規模農家へ配布するとともに生産性向上に向けた技術支援を実施し、地域社会の雇用促進などへも貢献して行くという。

タイヤメーカーにとって、カーボンニュートラルを達成するためには、石油由来の合成ゴムから天然ゴムヘのシフトが必須であるが、同時に東南アジアにおける熱帯雨林はCO2を吸収する能力が高いため、ゴム農園などを拡充することでカーボン・オフセット量を拡大させることができるため、2重の意味でゴム農園への投資は不可欠となっているのである。

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