ブリヂストンは2021年7月15日、氷上性能を20%向上させるなど大幅に性能を高めた乗用車用スタッドレスタイヤ「ブリザックVRX3」を4年振りに開発し、9月1日から順次発売すると発表しました。発売サイズは111サイズで、多くの乗用車をカバーしています。
今回発売する新商品「ブリザックVRX3」は、従来品のVRX2の全方位型の性能の特長はそのまま維持しながら、氷上性能を大幅に進化させています。
ブリヂストンのスタッドレスタイヤを支える独自技術で、発泡ゴムの球形の空洞形状を新たな発想で進化させ、縦長の楕円空洞を可能にし、より毛細管現象による吸水性能を高めた「フレキシブル発泡ゴム」を新採用。
また排水性能をより高めるために、新トレッドパターン技術を採用。主溝の水流が横方向のサイプに流れ込むのを防止するために、ブロック部先端部に突起を新設して横方向への水流の流れ込むを低減させ、さらに各サイプ(極細溝)の一部を横溝へ開口しないようにすることでサイプへの水流の侵入を低減。
この他に、トレドパターン表面の全体に微小な突起(マイクロテクスチャー)を付けることで、路面の水膜の除去性能を高めています。
さらに各ブロックサイズを均等化し、接地圧の分散性を高め、各ブロックごとのサイプの角度を改良し、よりサイプのエッジ効果が得られるようにしています。これらによりABSで最も制動効果の高いタイヤのスリップ率の状態を引き出せるようにして、氷上でのブレーキ性能を従来比+20%と大幅に向上させています。また、接地圧の均一化により、氷上、雪上でのハンドリング性能も向上しています。
長持ち性能では、新開発のロングステイブル・ポリマーを採用し、ゴムの柔軟性を長期間にわたり保ち続けることが可能になり、4年間使用しても従来品を上回る氷上ブレーキ性能を発揮できるとしています。
「ブリザックVRX3」は、その他に静粛性能、ウエット性能なども従来品以上とし、かつてないレベルで全方位で高い性能を実現しています。