ブリヂストン AI画像診断でパラゴムノキの病害検出に成功

ブリヂストンは2020年12月23日、電通国際情報サービス(ISID)と共同でAI画像診断を用いたパラゴムノキの高精度な病害診断技術を開発したと発表しました。

タイヤの重要な原料の天然ゴムを生み出すパラゴムノキ

タイヤの原材料となる天然ゴムは「パラゴムノキ」から生産されており、ブリヂストンは以前からパラゴムノキの病害リスク低減による天然ゴム資源の持続的な安定供給に向けた研究開発に取り組んでいます。

今回、ドローンによる空撮画像をもとに現地農園スタッフによる木の病害判定(罹病木判定)に関する「暗黙知」とAI画像診断技術を融合した病害診断技術の運用試験を開始し、根白腐病(White Root disease: WRD)の罹病木を見分けることに成功しています。

パラゴムノキの根白腐病は、根に発症して見分けにくく、放置すると木が枯れてしまうため天然ゴムの収量への影響が大きい病害であり、有効な対策がなく拡大する傾向にありました。そして、これまでの病害診断は、根白腐病の罹病木に表れる葉のつき方や色味など「葉群」の特徴を農園スタッフの「暗黙知」で総合的に判断していました。そのため、個々のスタッフのスキルによって診断精度のバラつきがありました。

今回開発した高精度病害診断技術は、農園スタッフの「暗黙知」である「葉群」に注目した判定を学習させたISIDの画像解析AIに、ドローンで空撮した農園の俯瞰画像を取り込み、根白腐病の罹病木を広域な農園内から迅速かつ高精度に見つけ出すことを可能にしました。

この診断技術は、現地自社農園で運用試験を開始しており、これまで農園スタッフの熟練度によって精度にバラつきのあった罹病有無の判定を品種や樹齢に関係なく、約90%の精度で実施可能であることを確認しています。この技術により、収量に影響が出る前の早期に根白腐病の罹病木に手当てすることができ、ゴム農園の生産性向上に貢献することができるわけです。

近未来の2050年には全世界の人口が96億人に達し、自動車の保有台数も24億台を超え、タイヤ生産に必要な材料の量が増えていくと予想されています。

「パラゴムノキ」の病害リスクや栽培面積の拡大に伴う熱帯雨林の減少が課題であり、この課題を解決すするためには天然ゴム資源の拡充、パラゴムノキ由来の天然ゴムの生産性向上に向けた研究開発はきわめて重要になっており、今回の技術開発も「パラゴムノキ」の病害の被害を抑制する重要な技術といえます。

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