2018年2月13日、ブリヂストンは同社のアメリカの子会社のブリヂストン アメリカス.Incと、持続可能な環境に貢献する技術開発に取り組んでいるイタリアのベルサリス社が、2017年12月にグアユールの商用化に向けに、戦略的な提携を開始したと発表した。
グアユールは、従来の天然ゴムの材料となるパラ・ゴムノキの代替となるアメリカ南西部・メキシコ原産の草木の名称だ。そのグアユールからゴム製品に使用可能な天然ゴムを作り出す技術が注目されている。
ブリヂストンは2012年からアメリカ・アリゾナ州に試験農場や研究・加工施設の準備を開始し、2014年9月にはグアユールの加工研究所も開設。2015年からはグアユールから精製した天然ゴムの試験生産も行なっている。
今回の提携は、ブリヂストン アメリカス.Incのグアユール農業技術・加工プロセス技術での強みと、ベルサリス社の持つ商用化に向けたプロセス構築や市場開拓に関するノウハウを結びつけるものになる。
両社は共同でグアユールの商用化に向けた研究開発を推進し、具体的には、最新の遺伝子技術を駆使して、より生産性の高いグアユール品種の開発を目指すという。また提携を通して、グアユールの加工技術がアリゾナ州メサ市のブリヂストン・グループ研究施設「Biorubber Process Research Center(BPRC)」で最適化されることで、グアユール由来の天然ゴムの品質改善・収穫量増加を実現すると構想されている。