2012年6月14日、ブリヂストンは低燃費タイヤ「ECOPIA」ブランド・シリーズに、低燃費と高いグリップ力を両立させたニュータイヤ、「ECOPIA EP001S」を8月1日から発売すると発表した。なお発売サイズは、195/65R15 91Hの1サイズのみだ。
「ECOPIA EP001S」は「ラベリング制度」で業界初となる最高グレード、つまり低燃費グレード:「AAA」、ウェットグリップグレード:「a」)を達成している。
「ECOPIA EP001S」は、均質な分子構造を生み出す「NanoPro-Tech(ナノプロ・テック)」技術と、モータースポーツ用タイヤ開発で培ったグリップ向上技術を融合。 また、新たに開発したグリップ向上パターンと組み合わせることで、転がり抵抗が小さい低燃費性能とウェットグリップ性能を共に「ラベリング制度」最高グレードで両立させることに成功したという。
エコタイヤとしての低転がり抵抗と、ウェットグリップ性能を両立させたパターン設計とコンパウンドの特徴は下図の通りだ。コンパウンドにはグリップ向上のために親水性を向上させるためと推定されるアクアパウダーが添加されている。
「ECOPIA EP001S」にブレーキ荷重が加わった時のトレッド面の荷重分布は下図の通りで、従来のECOPIA EP100Sと比べ、はるかに均一でしかも強力なブレーキ力が発生していることがわかる。(試験条件はドラム試験機によるもので、タイヤの空気圧:180kPa、試験荷重:4.52kN、速度:100km/h)
従来のエコタイヤは、ウエット・グリップ性能は最高でも「c」グレードであったが、「ECOPIA EP001S」は最高の「a」グレードを達成しているため、ウェットブレーキ性能では図のような大幅な性能向上を実現した。ウェットブレーキ性能試験は、プリウスを使用し、ABS作動状態で行い、条件はアスファルト路面で水深2mm、初速80km/hで、タイヤは空気圧:フロント230kPa、リヤ220kPa 。
この試験での平均停止距離は、従来のECOPIA EP100Sが30m、「ECOPIA EP001Sは25mで、この5m差は大きい。