ボッシュ eモビリティ開発部門を新設 パワートレーン部門も再編成

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2017年2月7日、ボッシュは、eモビリティに特化した部門を新設すると発表した。ボッシュは2025年には約2000 万台のハイブリッド車、電気自動車が生産されると予測しており、eモビリティは将来的に重要な領域であると考えている。

そしてこのeモビリティ部門は、同じく新設された事業部の「パワートレイン・ソリューションズ」に属する。このeモビリティに特化した新部門と、既存のガソリンシステム事業部、およびディーゼルシステム事業部が統合され、2018年の初めから1つの事業部として活動を開始する。

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これにより、 ボッシュは将来的に多くの顧客に向けてパワートレーンに関するすべての技術を一貫して提供できるようになる。またボッシュは、eモビリティ事業の拡大と並行し、内燃機関技術のさらなる向上にも集中的に取り組み、 2025年には、約2000万台のハイブリッド車、電気自動車が販売され、およそ8500万台のガソリン、ディーゼルを燃料とする新車が販売されると予測している。

ーーロルフ・ブーランダー氏コメント

ロバート・ボッシュGmbH取締役会メンバーとしてモビリティ ソリューションズの統括部門長を務めるロルフ・ブーランダーは語る。

「ディーゼルシステム、ガソリンシステム、eモビリティのいずれにおいても、ボッシュは、自動車メーカーにとって、開発と技術におけるトップパートナーであり、eモビリティへの移行に向けた戦略的な体制が整っています」dr-rolf-bulander-quer-11953x1099_standard_1280x720_img_h720

モビリティ・ソリューションズの統括部門長ロルフ・ブーランダー氏(ボッシュGmbH取締役会メンバー)

「燃料であっても電気であっても、ボッシュは今後も変わらずパワートレーン技術を牽引し続けます。どのパワートレーン、またはどういったパワートレーンの組み合わせが優位となるか、またそれがいつ決定的となるかいまだ定かではないため、当社は内燃機関とeモビリティの両面において、専門知識とノウハウを継続的に積み上げていきます」

ボッシュは、パワートレーン向けソリューションのさらなる開発に、毎年数10億ユーロを費やしている。eモビリティの分野だけでも年間4億ユーロを投資しているのだ。

その多くはバッテリーの研究開発に注がれている。伝統的な自動車機器サプライヤーの中でも、現在から未来に向けてバッテリーセル技術を研究している企業は世界でもボッシュしかない。既に30を超える eモビリティ関連のプロジェクトを、世界各国の自動車メーカーから受注し、そのためボッシュは約1800 人がeモビリティの事業に携わり研究・開発を行なっている。

「パワートレイン・ソリューションズ」は、内燃機関を搭載した乗用車と商用車、ハイブリッド車、電気自動車の3つのコアになる分野を戦略的に見据えている。ブーランダー氏は「私たちは、eモビリティと商用車に大きな成長の可能性を感じています。内燃機関を搭載した乗用車においては、特に効率性の向上に焦点をあてています」と語る。

ボッシュは向う数年の間に、市場の変化に迅速かつ柔軟に対応するために内燃機関、ハイブリッド、電気自動車のすべての技術開発を平行して進める。モビリティの電動化が長期的なトレンドであることはもはや疑いの余地はないが、いつ、どれくらい早く、どのような形でこの変革が訪れるのか、確実な予測はできないのが現状なのだ

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バッテリーセルの研究開発センター

新事業部である「パワートレイン・ソリューションズ」は、25か国、60以上の拠点で働く約8万8000人の従業員で構成される。そしてガソリンシステム事業部とディーゼルシステム事業部の従業員はこれまでも密に協力し合い、成果を収めてきたが、2018年から始動する「パワートレイン・ソリューションズ」においてはより一層協力体制が強化される。

新事業部の詳細については、従業員の代表者を交えて緊密な協議が行なわれ、新事業部として2018年の初めに始動する計画だ。

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