ボッシュ 中国のエンジンメーカーとの共同開発で大型トラック用ディーゼルの熱効率が50%に

ボッシュは2020年9月、中国のエンジンメーカー「Weichai Power(ウェイチャイ・パワー)」と、大型トラック用のエンジンを共同開発し、最高熱効率50%という高効率を実現したと発表しました。

船舶用ディーゼルエンジンでは最高熱効率50%を超えている例は少なくありませんが、大型商用トラックのエンジンとしては画期的な熱効率であり、グローバルでの新たなベンチマークとなりました。

これまでのトラック用大排気量エンジンの熱効率は平均するとガソリンエンジンより高い約46%前後です。

ボッシュのフォルクマル・デナー会長は、「私たちは4%の熱効率改善という、新たなマイルストーンに共同で到達しました。ディーゼルエンジンには130年近い歴史がありますが、その進歩はまだ続いています」と語っています。

ボッシュは、噴射圧2500バールのコモンレールシステムに加え、燃料噴射システムについての豊富な技術的ノウハウを「ウェイチャイ・パワー」社に提供してます。とりわけ商用車に関し、重い貨物の長距離輸送が必要な場合、今後もしばらくはディーゼルエンジンが選ばれ続けるでしょう。そこでボッシュと「ウェイチャイ・パワー」は、環境保護を重視しな入れながら、この技術を着実に進化させることを目指しています。

共同開発プロジェクト

ボッシュと「ウェイチャイ・パワー」は、2018年9月に共同開発プロジェクトに着手しました。

「ウェイチャイ」グループの会長である揣旭光氏は、「ボッシュはウェイチャイの商用車ディーゼルエンジンにおいて、画期的かつ前人未到である50%の熱効率を達成するために多大なる貢献をしてくれました。私たちは、成功裏に収めているボッシュとの協力関係を継続できることを大変うれしく思っています」と述べています。

ボッシュは、排気量12.9Lの6気筒ディーゼルエンジンに対して、モジュラーシステムCRSN (商用車向けコモンレールシステム) を供給。効率的な高圧の燃料供給と燃料噴射を確保するこのシステムは、エンジンを中国の排出ガス基準・国6に適合させるために不可欠な要素でした。

ボッシュの商用車向けコモンレールシステム

またこの新開発エンジンは、最高燃焼圧を従来比で60%向上させ、摩擦抵抗は20%も低減しています。

このシステムは、1800~2500バールの圧力レベルで使用が可能で、8気筒までのエンジンに対応できるように設計されています。高流量のインジェクターにより燃焼が最適化でき、高いエンジンパフォーマンスを実現。要件により異なるものの、システムの寿命は最大160万kmに達します。さらにこのコモンレールシステムは、電動パワートレーンにも対応できるように設計されています。

実はボッシュと中国最大の商用車用エンジンメーカーの「ウェイチャイ・パワー」は、2003年から戦略的な提携を行なっており、それ以来17年間にわたって両社は様々な試みを通じて強みとノウハウを蓄積してきました。

他にも、車両向け燃料電池やドライバー アシスタンス システムなど、両社は多くの分野で協力しています。両社を結びつける共通の目標は、商用車をさらにクリーンで安全、そしてインテリジェントにすることです。

ボッシュと「ウェイチャイ・パワー」とのパートナーシップは自動車技術の枠を超え、たとえばインダストリー4.0や、工場のネットワーク化、デジタル化にも及んでいるのです。

ウェイチャイ・パワー 公式サイト

ボッシュ 関連記事
ボッシュ 公式サイト


The Mortor Weekly

ページのトップに戻る