ボッシュは2019年11月22日、スーパーGT選手権を運営する「GTアソシエイション」と国内最大級の自動車レース「スーパーGT」におけるスポンサーシップ契約を締結したと発表した。契約期間は2020年から2022年までの3年間だ。
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ロバート・ボッシュGmbHの取締役会メンバーのマルクス・ハイン氏は、「日本で最も重要なレースシリーズに参画することは、ボッシュにとって戦略的に重要な意味を持ちます。このスポンサーシップ契約は、経済的にも技術的にも重要な市場である日本との結びつきを反映しています」と語っている。
この契約により、ボッシュはスーパーGTシリーズのGT500クラスのマシン全15台、さらにセーフティカーやファースト・レスキュー・オペレーション車両、プログラムやポスター、表彰台のバックボードなどにロゴを掲示することになる。
ボッシュは2000年からドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)のオフィシャルパートナーとして、DTM指定のコンポーネントを全マシンに提供している。今回のスーパーGTとのスポンサーシップ契約により、ボッシュはDTMと共通の「クラス1」車両規定であるGT500クラスのマシン全15台に、様々な共通コンポーネント(部品)を3年間にわたり提供することになる。
すでに提供が決定しているのは、マルチ・インフォメーション・ディスプレイ、エンジン・コントロールユニット(ECU)、各種センサー、スターターモーター、インジェクター、パワーボックス、ガソリン高圧ポンプ、オルタネーター、ワイパーモーターなどで、いずれもDTMのマシンにも共通コンポーネントとして搭載している部品だ。
またハイン氏は、
「スーパーGTシリーズに参戦する日本の自動車メーカーにも、ボッシュがこのシリーズの将来を確保するとともに、技術的にもより魅力的かつダイナミックなものとしたいと考えていることがお分かり頂けるかと思います。最終的にはスーパーGTシリーズへの参画が、ボッシュの今後の内燃機関の部品開発においてシナジー効果をもたらすでしょう」と述べている。
ボッシュは長年にわたりモータースポーツの発展に貢献し、常にレースという過酷な環境に耐えうる最先端の技術を提供しており、GT500クラスのマシンに最高レベルのパフォーマンスとコスト抑制を実現するコンポーネント、部品を提供。また2018年には、世界初のシングルシーターの電気自動車によるフォーミュラカー・レースシリーズであるABB FIA(国際自動車連盟)フォーミュラE選手権へのスポンサーシップを発表するなど、幅広いパワートレーン・タイプのモータースポーツの発展に寄与している。
「GTアソシエイション」の坂東正明氏は、「クラス1規則では数多くの共通部品を採用しますが、その使用はコスト低減、性能均衡化の実現のみならず、DTMとスーパーGTのコラボレーションを深化させるため、双方にとって大変意義があります。そのサプライヤーのひとつ、ボッシュの卓越した技術、製品精度の高さ、信頼性はDTMをはじめ、世界中の様々なレースで実証済みです。ボッシュをオフィシャルスポンサーとしてスーパーGTにお迎えできることを私たちGTAは大変うれしく思っております」と述べている。