ボッシュは女満別テクニカルセンター拡張工事完了を発表   需要の上向きを予見

ボッシュは北海道女満別空港近郊にある、同社のテストコースを拡張工事が完了したと発表した。このことにより、女満別テクニカルセンター・テストコースは、ドイツ国外最大の車両安全技術開発拠点となった。

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2010年11月16日自動車機器テクノロジー分野の大手サプライヤーであるボッシュは、31億円を投じてテストコースの面積を63万?に拡張し、これまでの面積の倍になったと発表した。92年の開所以来ボッシュ・グループの主力開発拠点、テストコースとして、女満別テクニカルセンター(TCM)には総額83億円が投じられてきた。

シャシーシステムコントロール事業部長のDr.ヴェルナール・シュトルト氏は、経済危機のさなかでも、戦略的な投資と拡張を継続することで、日本における事業をひきつづき強化していく、と発言。さらに、日本の自動車メーカーから望まれる独立系サプライヤーとして、また、開発パートナーとしての立場をさらに前進させるための重要なステップであり、日本メーカーの世界展開を支えていくとしている。

今回竣工されたTCMテストコースはブレーキシステム研究開発用で、ボッシュ・グループはこのようなボッシュ・グローバル基準でつくられたテストコースを世界で10カ所で運営している。そして、すべてのテストコースはドイツ本社近郊にある、シャシーシステムコントロール事業部ボクスベルクのテストコースに準拠した設計になっているという。

TCMではABSやESC(横滑り防止)あるいは、緊急ブレーキなど車両安全技術と、ドライバー支援技術などのアプリケーション開発を主に行っている。拡張されたTCMには直径300mのダイナミック路、800mの4車線の直線やあらたな緊急回避スペースなどが完備されている。今後もTCMにはさらなる拡張計画があり、すでに工事が始っているという。

国内シャシーシステムコントロール事業部開発・製造担当執行役員の田上雅弘氏は、2013年までにハンドリングコースや周回路を増設するために10億円投資するとコメント。日本のOEM顧客の車両安全システムの需要が世界市場で拡大していることによる当然の結果である、と分析している。

AutoProveのひと言

実際、ESCの装備義務化や法制化がはじまり、アメリカとカナダでは2011年9月以降4.5t未満の新車すべてにESC装備を義務化、韓国政府も義務化計画を発表している。日本でも国土交通省が2012年10月から乗用車へのESC義務化を提案していることからも、需要は急速に高まることは間違いない。

ボッシュジャパン 公式Web

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