住友ゴムは2023年10月16日、スマートシティ化が進む中国・江蘇省蘇州市で、新たな交通システム構築に向けて、独自のセンサーなしで実現したセンシング技術「センシングコア」による自動運転バスの実証実験を6月から開始してることを公表した。
実証実験では、走行中の自動運転バスからクラウドに送信された情報を「センシングコア」の路面状態検知機能で解析し、運行管理者へ結果をフィードバックすることで、自動運転バスの安全・安心な運行管理をサポートする。将来の自動運転の社会実装に向け、自動運転車両の安全運行における業界標準としての導入を目指すとしている。
なお、この取り組みは10月16日〜20日に蘇州市で開催される「第29回ITS世界会議2023蘇州」の蘇州市相城区ブースで紹介されている。
長江デルタ地域の中でも交通の要として近年急速な経済発展を遂げている蘇州市相城区では、スマートシティに向けた取り組みが本格化し、自動運転タクシー、自動運転バス、無人配送車、無人清掃車などの自動運転車両が600台以上走行している。
今回の実証実験では、エリア内を走行する自動運転バスから必要な車輪速信号などをクラウドに送信し、「センシングコア」で解析・検知。
検知した路面状態は、運行管理者に「路面滑りやすさマップ」などの形式で通知することで、安全・安心な運行管理に活用される。今後は、タイヤ荷重検知やタイヤ摩耗検知へ機能を拡張していくことで、運行管理の効率化やタイヤのライフサイクル向上などの新たな価値を生み出していく。